課題を残した投手陣
10日から東京ドームで行われたメキシコ、オランダとの強化試合を3勝1敗で終えた侍ジャパン。投手陣に目を向けると、4試合で29失点と精彩を欠いた。
13日のオランダ戦に先発した石田健大(DeNA)は、立ち上がりからWBC球の扱いに苦しみ、3回を投げて5安打3四死球4失点。同日の試合に2番手で登板した田口麗斗(巨人)も8番のスコープに3ランを浴びるなど、2イニングで4失点と不安定な投球内容。サウスポー2人は本戦のメンバー入りに向けて実戦でアピールすることはできなかった。
リリーフ陣も10日のメキシコ戦、1点ビハインドの9回からマウンドにあがった山崎康晃(DeNA)が一死しか奪えず4失点。12日のオランダ戦は、2点リードの9回から登板した大瀬良大地(広島)が3点を失うなど、大会前から課題となっていた“守護神の問題”は解決されないまま、最終選考を待つことになった。
しかし、不安定な投球が目立った投手が多かった中で、13日のオランダ戦で2イニングを無失点に抑えた秋吉亮(ヤクルト)、代表初招集となった宮西尚生(日本ハム)と岡田俊哉(中日)がいずれも2試合に登板して、無失点に抑えるなどアピールした。
今回の強化試合では投手陣に不安を残したが、小久保裕紀監督は「ボールであったり、マウンドの固さの対応が難しかった投手がいると思う。その辺はしっかり見極めながら本戦に選んでいきたい」と振り返る。「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC」(WBC)に向けて、小久保裕紀監督が代表に誰を選出するか注目だ。
強化試合の投手成績
11 菅野智之(巨人)
出場登録なし
12 秋吉亮(ヤクルト)
2試 1勝0敗 3回 責0 防0.00
15 宮西尚生(日本ハム)
2試 0勝0敗 1回2/3 責0 防0.00
16 大谷翔平(日本ハム)
登板なし
17 藤浪晋太郎(阪神)
1試 0勝0敗 3回 責1 防3.00
19 増井浩俊(日本ハム)
1試 0勝0敗 3回 責1 防3.00
20 石川歩(ロッテ)
1試 0勝0敗 4回 責3 防6.75
24 山崎康晃(DeNA)
3試 0勝0敗 2回1/3 責3 防11.57
26 石田健大(DeNA)
1試 0勝0敗 3回 責4 防12.00
28 野村祐輔(広島)
1試 1勝0敗 4回 責3 防6.75
29 大瀬良大地(広島)
3試 0勝0敗 2回1/3 責3 防11.57
30 武田翔太(ソフトバンク)
1試 0勝0敗 4回 責1 防2.25
34 岡田俊哉(中日)
2試 1勝0敗 2回2/3 責0 防0.00
41 千賀滉大(ソフトバンク)
2試 0勝1敗1S 4回 責2 防4.50
47 田口麗斗(巨人)
1試 0勝0敗 2回 責4 防18.00