大谷攻略の急先鋒としても期待
ロッテは2日、千葉・鴨川の秋季キャンプで入団テストを受けた、前阪神の柴田講平外野手、前ソフトバンクの猪本健太郎内野手、元広島でプロ野球独立リーグ、BCリーグ・石川の三家和真外野手の合格を発表した。
柴田は今季、阪神でプロ8年目のシーズンを迎えたが、一軍では10試合の出場で14打数3安打、打率.214の成績に終わり、オフに戦力外通告を受けた。
本拠地・甲子園で行われた合同トライアウトに参加し、3打数無安打ながら2四球をマーク。ロッテのテスト期間に行われた紅白戦でも2安打に加え11球粘った末に四球出塁を果たし、ロッテ関係者へのアピールに成功した。
柴田で真っ先に思い浮かぶ試合は、2015年に甲子園で行われた阪神-日本ハムの交流戦。この試合の相手先発は開幕から無傷の7連勝中だった大谷翔平だったが、「2番・中堅」でシーズン初スタメンだった柴田が2打席連続安打でチャンスメイクし、6番に入っていた上本博紀の決勝適時打を呼び込んだ。
第3打席は遊ゴロに倒れたが、この打席でも10球粘り快速右腕をバットで翻弄。結果的に1-0で大谷にシーズン初黒星を付け、当時の和田豊監督は「柴田は大谷対策。突破口としていい働きをしてくれた」と声を弾ませた。
その後は長続きしなかったが、大谷攻略の過去はロッテ首脳陣も把握しているはず。国際武道大時代を過ごした千葉は、柴田にとって思い出の地でもある。環境の変化を飛躍のきっかけとし、拾ってくれたロッテに恩返ししたい。