山口俊と森福が加入
巨人は5日、FA移籍した山口俊と森福允彦の入団会見を行った。
山口が先発、森福は中継ぎでの起用が予想される。彼らが加入したことにより、選手層が厚くなったことは間違いない。それはそのまま、先発・リリーフともに生き残りを懸けた熾烈な競争が待ち受けていることを意味する。
先発ローテを巡る熾烈な争い
今オフはその反省を踏まえ、今季DeNAで11勝を挙げた山口をFAで獲得し、日本ハム時代の12年にはシーズンMVPにも輝いた吉川光夫をトレードで獲得。左右の先発候補を補強した。また、故障によりプロ15年目で初めての「一軍登板なし」に終わった杉内俊哉もいる。
この中から先発ローテのイスを勝ち取ることができるのは、おそらく6人。実績十分のベテランから飛躍を期す若手まで、来春のキャンプとオープン戦は、先発ローテ枠を巡る熾烈な争いが繰り広げられそうだ。
【先発候補の今季成績】
菅野 智之 26試 9勝6敗 防2.01
田口 麗斗 26試 10勝10敗 防2.72
山口 俊 19試 11勝 5敗 防2.86
吉川 光夫 27試 7勝6敗3S 防4.19
内海 哲也 18試 9勝6敗 防3.94
マイコラス 14試 4勝2敗 防2.45
大竹 寛 17試 6勝6敗 防3.55
高木 勇人 25試 5勝9敗 防4.31
杉内 俊哉 一軍登板なし
今村 信貴 16試 3勝4敗 防5.59
桜井 俊貴 1試 0勝1敗 防8.31
勝ちパターンも激しい争いに!?
一方のリリーフ陣も、今季ソフトバンクで50試合に登板した森福の加入が刺激になるだろう。1イニングを任せることもできるし、対左打者のワンポイントでもいける森福の存在は非常に大きい。
今季は勝ち試合の8回をマシソン、9回を沢村拓一が務めたが、7回は山口鉄也の不振もあり、シーズン中盤以降は田原誠次や戸根千明が務めるなど流動的だった。
中でも巨人のセットアッパーを長年務めてきた山口鉄は、このままでは終われないという思いが強いはず。史上初となる9年連続60試合登板を達成したが、防御率は自己ワーストの4.88と、悔しい1年となった。山口、森福のどちらかが勝ち試合の7回を任される形になるのか…。それとも田原や戸根が割って入るのか…。指揮官の起用法も含め、リリーフ陣の争いにも注目だ。
【セットアッパー候補の今季成績】
山口鉄也 63試 1勝6敗1S 防4.88
森福允彦 50試 2勝1敗 防2.00
田原誠次 64試 4勝3敗 防3.46
戸根千明 42試 1勝0敗 防4.50