モスコーソの14年9勝が最多
今シーズン球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を果たしたDeNA。シーズン終了後にチームトップの11勝(5敗)を挙げた山口俊が巨人へFA移籍したが、今オフは精力的に補強を行っており、新シーズンへの下地を整えている。
注目は新外国人投手だ。ギジェルモ・モスコーソやザック・ペトリックら、今季在籍した助っ人投手は一掃され、新たに28歳の右腕スペンサー・パットン、27歳の右腕フィル・クライン、26歳の右腕ジョー・ウィーランドの3投手を獲得。クラインとウィーランドは先発ローテーション候補、パットンは守護神候補として期待されている。
外国人投手に山口の穴を少しでも埋めてほしいところだが、DeNAは前身の大洋、横浜時代を含めた長い球団史において、過去にひとりもシーズン2ケタ勝利を達成した外国人投手がいない。
過去最高は入団1年目の2014年に9勝9敗、3.39の成績を残したモスコーソ。この年のモスコーソは夏場に4連勝をマークし、9月19日の広島戦で9勝目に到達。だが残り3試合で白星を手にすることができず大台到達を逃した。
歴代2位は02年から2シーズン在籍し、03年に8勝(12敗)を挙げたドミンゴ・グスマン。ちなみにドミンゴは翌04年から中日へ移籍し、初年度から10勝5敗、防御率3.67の好成績を残し、中日のリーグ優勝に貢献した。3位は04年7勝(4敗)、05年も7勝(5敗)と、2シーズンで14勝をマークしたセドリック・バワーズと続く。
そもそも外国人枠に関しては、大洋、横浜時代から打者偏重だったDeNA。投手全体で見ても複数年に渡り活躍した外国人投手は、05年から抑えとして3シーズン活躍したマーク・クルーンくらいしか見当たらない。
今季は石田健大、今永昇太ら若手の台頭もあり、先発防御率は15年の4.00から3.76へ改善された。しかしそこから、来季は勝ち頭の山口が抜ける。例年以上に外国人投手の働きが重要になることは間違いない。