アスレチックスの負の連鎖が止まらない。現地9月17日のレンジャースに敗れ、同地区のエンゼルスに5年ぶりの優勝を献上したかと思えば、この日もメジャーで唯一、勝率3割台と低迷しているレンジャーズ相手にホームで逆スイープ。これで今月3度目の3連敗となり、一時は“当確”と言われていたワイルドカード（WC）争いでも2位に転落し、今日勝利した3位マリナーズにも1差に迫られた。

　今夏のトレードで、カブスからサマージャ、ハメルの両投手を獲得し、さらには主力野手だったセスペデスを交換要員として、レッドソックスからレスターを補強。25年ぶりの世界一へ、必要なピースを揃えたはずだった。

　しかし、一時はメジャー最高勝利を記録したチームは、優勝争いどころかまさかの大失速。8月は12勝17敗と5つの負け越し。停滞する打線の起爆剤として、8月31日にホワイトソックスからアダム・ダンを獲得したが、9月もここまで5勝11敗と歯止めが効かずWC争いに飲み込まれる形となった。

　「マネー・ボール」の主人公として知られるビリー・ビーンGMの大胆補強も、ここまでは完全に裏目。WCを争っているロイヤルズとマリナーズにはそれぞれ青木宣親と岩隈久志が在籍しているだけに、アスレチックスの動向から今後も目が離せない。