コラム 2014.12.03. 11:21

セ・リーグ新人王 大瀬良大地がクリアしなければいけない“課題”

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球団史上9人目となる新人王に輝いた広島の大瀬良大地© KYODO NEWS IMAGES INC

球団史上9人目の新人王! 与四球の少なさは特筆もの


 今季のセ・リーグ新人王は、有効票数267のうち217票を獲得した大瀬良大地(広島)が受賞した。広島の選手では、2012年の野村祐輔以来9人目。投手では7人目の受賞となった。

 昨年のドラフトで3球団競合の末に広島へと入団した大瀬良は、開幕から先発ローテーションに入り4月16日の阪神戦でプロ初勝利を挙げた。5月1日の阪神戦ではプロ初完投勝利を達成するなど順調に勝利を重ねていき、シーズンを通してしっかりと一軍に帯同。通算では26試合に登板し10勝8敗、防御率4.05を記録した(また、大瀬良はセ・リーグの新人投手でただひとり規定投球回に達した選手だった)。

 チームは23年ぶりの優勝こそならなかったが……緊迫した優勝争いの中でローテーションをしっかり守ったことも評価されての新人王受賞と見るべきだろう。

 大瀬良の特長は与四球の少なさにある。度肝を抜かれるような速球や変化球があるわけではないが、151イニングを投げ与四球はたったの40。与四球率は2.38で、セ・リーグの規定投球回に達した投手の中で5番目に優秀な成績である。1試合での与四死球も3が最多で、四球から崩れることはほとんどなかった。


2年目のジンクスにはまらないための課題とは?


 与四球率の低さを誇る大瀬良だが、もちろん課題もある。防御率4.05は規定投球回数をクリアした投手においてリーグワースト2位で、1イニングあたりに許した走者の数を表すWHIPもワースト2位の1.36。

 先発し6イニング以上を投げ自責点を3以下に抑えた試合の割合を表すQS%は50.0%と、こちらもワースト2位。先発し、2回に1回しかQSを記録できないのは、ローテーション投手としては物足りない。

 本拠地マツダスタジアムでの成績が悪いことも気になるポイントだ。本拠地以外の球場では15試合に登板し7勝5敗の防御率3.38だったが、マツダスタジアムでは11試合に登板し3勝3敗で防御率は5.24まで悪化。WHIPも本拠地以外の球場では1.20と平均的な数値だが、マツダスタジアムでは1.64まで上がっている。当然ながらシーズンの半分は本拠地での試合である。本拠地でどれだけのピッチングができるかが、2年目のジンクスにはまらないための大きな要因となるだろう。

 各球団に、苦手を作っていることも改善の余地がある。巨人の坂本勇人には13打数7安打で打率.538と打たれ、本塁打も3本浴びていた。阪神のゴメスに対し17打数7安打、打率.412。DeNAの筒香嘉智には9打数5安打で打率.556。ヤクルトの畠山和洋には11打数4安打で打率.364と打たれている(中日戦は1試合のみの登板のため排除した)。

 広島が来季、24年ぶりのリーグ優勝を果たすためには、2年目を迎える大瀬良の活躍が不可欠。プロ入り初めてのオフをうまく過ごし、今季以上の快投で広島に歓喜を呼び込むためにも、今季を戦って見えてきた課題を確実にクリアしていきたいところだ。

文=京都純典(みやこ・すみのり)

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