コラム

強力打線は過去の話? 長打力不足が深刻な巨人打線

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リーグ4連覇を目指す巨人の原辰徳監督©BASEBALLKING
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昨季の二塁打、三塁打数はセ・リーグ最少の巨人


 26日終了時点、14勝11敗でヤクルトを1ゲーム差で追っている巨人。投手、野手ともにケガ人が多いなか、選手層の厚さでどうにか上位をキープしている。

 しかし、チーム状態はまだ本調子と言えない。とくに打線は、チーム打率がセ・リーグ3位とはいえ.241とまったく振れていない。リーグ2位の91四球を選んでいることもあり出塁率は悪くなく、得点もリーグ3位の82点だが、強力打線は過去のものとなっている。

 打率が低いだけではなく、巨人打線は長打も少ない。30二塁打は中日と並びリーグ最少タイ、3三塁打はリーグ3位で、9本塁打はリーグ4位である。

 今季に限らず、実は昨季も巨人は長打が少なかった。本塁打こそリーグ2位の144本を記録したが、207二塁打、7三塁打はいずれもリーグ最少。チーム最多の22本塁打を放ったロペスと契約を更新しなかったこともあり、今季は長打の減少に歯止めがきかなくなってきている。

 ロペスと契約をしなかったのは、阿部慎之助の一塁コンバートという構想があったかに他ならない。ロペスと契約しなくても、一塁阿部で長打力は十分補えると考えていたはずだ。

 しかし、相川亮二のケガや阿部の不振もあり、開幕から7試合で阿部は再びマスクをかぶった(現在はケガで登録抹消中)。それ以降、26日ヤクルト戦の中井大介以外は、全試合で井端弘和が一塁手としてスタメン出場した。


井端の長打は二塁打1本のみ……フランシスコは救世主となれるか?


 中日時代にショートでゴールデングラブ賞を7回受賞している井端は、巨人に移籍した昨季、内野の全ポジションを守るなど貴重なバイプレーヤーとしてチームに貢献した。一塁の守備も派手さはないが、堅実なプレーを見せている。

 だが、本来であれば外国人や日本人のスラッガーが守る一塁手に求められる長打力という点では物足りないと言わざるを得ない。今季の長打は二塁打3本。そのうち2本は26日のヤクルト戦で打ったものだ。巨人のチーム全体も長打が少ないため、一塁井端の長打不足は目立たないが、長いシーズンを考えればチームの得点力に大きく影響してくるはずだ。井端には長打を期待していないとはいえ、なにかしら手を打つ必要があった。

 そこで先日獲得したのが、新外国人のホアン・フランシスコ内野手だ。メジャー通算6年で48本塁打を放ち、来日後の練習でも特大の当たりを見せている。235安打を放ちながら375三振と、粗さは不安だが、長打力という点では補強ポイントに合致するだろう。

 フランシスコが一塁を守り、期待通りの長打力を発揮すれば、井端をベンチからスタートさせることもでき、昨季のようにバイプレーヤーとして起用することもできる。試合のなかでの選択肢が増えるというわけだ。

 豊富な資金力で緊急補強できるのが巨人の強みである。阿部のコンバートから始まった巨人の一塁手に関する課題は、フランシスコのバットで一気に解決となるだろうか。

文=京都純典(みやこ・すみのり)
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