メジャー昇格を目指し、マイナーで奮闘する日本人選手たち
メジャーリーグは開幕から3週間が経過した。マーリンズのイチローやヤンキースの田中将大の動向を目にしない日はほぼないが、開幕をマイナーで迎えた他の日本人選手は今どういう状況なのだろうか。
最もメジャー昇格が近いとみられるのがブルージェイズ傘下のバッファロー(3A)でプレーする川崎宗則。今季ここまで10試合に出場し、打率は.333、OPSは.890をマークするなど当たっている。足でも4盗塁、守備では二塁と遊撃をそれぞれ5試合ずつ守り、計1失策と安定している。
その川崎のライバルが二塁、遊撃に加え外野も守れるゴインズだ。同じ左打ちだが、今季の打率は.238。守備ではすでに3失策を記録しており、川崎が付け入る隙はありそうだ。常にケガの不安がつきまとう正遊撃手のレイエスをはじめ内野手にケガ人が出れば、川崎がメジャー昇格の切符をつかむだろう。
投手ではカブス傘下のアイオワ(3A)からメジャー昇格を狙う和田毅が控える。今季初登板は今月17日と大きく出遅れたが、ここまで2試合に先発し、防御率2.70とまずまずの成績を残している。しかし10イニングで計6四球と持ち味の制球力に課題を残している。まずは毎試合6イニング以上投げられることを証明する必要がありそうだ。
カブスの先発陣は5人中3人が現在防御率5点台以上と台所事情は決して楽ではない。和田としてはマイナーで安定した投球を続けつつ、昇格の機会をうかがうしかないだろう。ケガ・不調などで先発陣に空きが出れば和田が昇格する可能性は極めて高い。
最後はレンジャーズ傘下のラウンドロック(3A)で調整を続ける藤川球児。名目上はリハビリ調整ではあるが、現時点では3人の中で最もメジャーから遠いと言わざるを得ない。今季ここまで3Aと2Aで計5試合に登板し、防御率は6.23、被打率.333と藤川らしくない数字が残っている。
ただしレンジャーズ救援陣の防御率(4.50)は現在メジャーワースト2位と、ブルペン陣の整備は急務である。藤川が再びメジャーのマウンドに立つ機会はいずれやってくるだろう。そのためにもまずは連投できるスタミナ作りが不可欠となる。
いずれの3人も早かれ遅かれ今季中にメジャー昇格のチャンスは巡ってくるはず。現在はマイナーで結果が求められる立場にある3人。彼らの実績から考えても、マイナーでくすぶり続ける選手ではない。一日も早くメジャーの舞台で躍動する姿に期待したい。
※数字は全て現地26日終了時点