ニュース 2015.04.27. 11:40

控えからのスタートでレギュラーへ…イチロー24年目のこれまで

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少ないチャンスをモノにし、奮闘を見せるイチロー[Getty Images]
 マーリンズのイチローが現地時間26日(日本時間27日)、本拠地でのナショナルズ戦に「7番・左翼」で先発出場。4打数2安打で2試合連続のマルチヒットを記録し、打率を.304とした。

 このところ6試合連続でスタメンに起用され、全試合で安打を放っているイチロー。現地時間25日のゲームでは、王貞治氏を超える日米通算1968得点目のホームを踏み、日本の歴代最多得点者となった男であるが、ここまでの道のりは決して楽なものではなかった。

 若くして実力を兼ね備えた選手たちがひしめくマーリンズの外野陣において、当初から“第4の男”という位置付けだったイチロー。見立て通り開幕から5試合は代打での出番が続き、安打は1本に留まるなど苦しいスタートとなっていた。

 ところが、現地時間12日のレイズ戦でセンターのレギュラーを張るマルセル・オズーナが練習に遅刻。ひょんなことから初のスタメン出場のチャンスが回ってくると、3打数1安打と結果で応えてみせる。

 翌日の試合は代打での出番となるも、14日にはレフトのクリスチャン・イェリッチが背中の張りを訴えて欠場。またもチャンスが巡ると、その試合でも4打数1安打で四球ひとつと結果を残し、少ないスタメン出場の機会をモノにしていく。

 すると、現地時間21日にはイェリッチが今度は腰の張りでアウト。腰痛で15日間の故障者リスト入りとなり、そこから今日まで6試合連続でスタメン出場を果たしている。

 イェリッチが離脱してからのイチローは、6試合すべてで安打を放ち、一時は1割台にまで落ち込んだ打率もついに3割に到達。開幕直後は繋がりを欠いた攻撃で躓いたチームも、イチローに重なるようにここ6試合で5勝1敗と見事に立ち直った。

 事実、ここまでイチローが出場した19試合のうち、スタメン出場した10試合は7勝3敗と4つの勝ち越しが生まれているが、代打出場となった9試合は1勝8敗と大きく負け越し。チームの成績にも極端な差ができているのだ。

 26日の2安打で、メジャー通算3000本安打まであと142本としたイチロー。ここまで19試合で14安打を放ち、このペースでいくと年間119安打。今シーズン中の大記録達成は困難を極めているものの、10月に42歳を迎えるというシーズンで、その数字にどこまで近づくことができるのか。今シーズンのイチローを見ていく上での大きなたのしみのひとつとなる。

 メジャー屈指の実力を誇る若き外野陣の中で、奮闘を見せる日米通算24年目の“レジェンド”から今後も目が離せない。

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