3番手以降の先発が重要
「今年の巨人にはつけ入る隙がありそうだね。特に先発投手陣。菅野以外は、横一線だし、結構星を獲れるとみているんだ」。他球団関係者がこう話す、今年の巨人投手陣。問題は先発ローテをどう組むかだろう。
菅野智之・マイコラスの二本柱を軸に、どういうローテになるか。昨年の成績通りいけば9勝の高木勇人、8勝のポレダが入ってくる流れが有力。ここに昨年2勝と全く振るわなかった内海哲也が入るかが焦点になるだろう。
また、沢村拓一を抑えに固定するとマシソンあたりも加わってくると思われる。だが、二本柱以外は全くの横一線。それも、10勝クラスの投手とは断言できない投手がそろう。
1番のキーマンは、ドラフト1位の桜井俊貴だろう。春季キャンプでは紅白戦に登板し、2回を投げて被安打0と、上々の実戦デビューを果たした。決して速球派ではない。150キロが最速記録だが「打たせて取る」タイプの投手だ。球種もそれほど多くなく、ストレート、カーブ、チェンジアップ、スライダーを主に組み立てる。落ちるボールがないのが不安だが、抜群のコントロールを持ち、先発ローテに入る可能性は十分ある。
一方で、昨年股関節の手術を受け、4憶5000万円の大減棒となった杉内俊哉は、今季の出場が微妙。また、昨年3勝に終わった大竹寛も復調具合といった様子だ。
いずれにしても「層が薄い」とみられている巨人投手陣。鍵は3番手以降の選手が握っている。内海、高木勇、桜井…。この中で1名でも「覚醒」しなければ、巨人に安泰のシーズンは無い。
また、仮に主力投手にアクシデントが起きた場合、それをカバーできる「断言」できる投手がいないのも現状だ。高橋由新監督は、どういうローテを作ってくるのだろうか?