コラム 2016.08.23. 06:30

楽天再建のカギは日本人スラッガーの育成にあり

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楽天の島内宏明

日本人野手最多本塁打は島内の5本……


 チームの打順編成において、多くの監督が理想として掲げることのひとつに「4番は日本人打者」というものがある。契約等の関係で、チームをあっさりと去る可能性がある外国人選手よりも、日本人選手を4番に固定したほうが長期間に渡るビジョンを描きやすいからだ。

 しかし、現実的にはなかなかうまくいかない。12球団を見渡しても、日本人を4番にしているチームのほうが少ないだけではなく、外国人が打線のキーマンとなっているチームがほとんどだ。なかでもその傾向が強いのが楽天だ。今季、4番で起用した選手は4人だが、日本人選手は枡田慎太郎だけ。ゼラス・ウィーラーが92試合、ジャフェット・アマダーが7試合、シーズン途中に入団したカルロス・ペゲーロが4試合で4番としてスタメン出場している。

 チーム本塁打数はオリックスの54本に次いで少ない62本だが、そのうち23本はウィーラーが記録したもので、外国人野手の本塁打が全体の30本をしめる。楽天の日本人野手で最も多く本塁打を打っているのは島内宏明だが、たったの5本と一発長打を外国人選手に依存している傾向が強い。


ドラフトで獲得した選手で2桁本塁打を記録した選手はゼロ


 この傾向は近年とくに強くなっている。日本人野手と外国人野手の本塁打数は以下の通りだ。カッコ内は二ケタ本塁打を記録した選手。
 
【2005年】
日本人 70本(山崎武司25本、礒部公一16本、吉岡雄二10本)
外国人 18本(ロペス12本)

【2006年】
日本人 34本(山崎武司19本)
外国人 33本(フェルナンデス28本)

【2007年】
日本人 79本(山崎武司43本、鉄平10本)
外国人 32本(フェルナンデス22本)

【2008年】
日本人 51本(山崎武司26本)
外国人 43本(フェルナンデス18本、セギノール13本、リック12本)

【2009年】
日本人 79本(山崎武司39本、鉄平12本)
外国人 29本(セギノール14本、リンデン12本)

【2010年】
日本人 76本(山崎武司28本、中村紀洋13本)
外国人 19本(ルイーズ12本)

【2011年】
日本人 39本(山崎武司11本)
外国人 14本(二ケタ本塁打の打者ゼロ)

【2012年】
日本人 41本(二ケタ本塁打の打者ゼロ)
外国人 11本(二ケタ本塁打の打者ゼロ)

【2013年】
日本人 43本(松井稼頭央11本)
外国人 54本(マギー28本、ジョーンズ26本)

【2014年】
日本人 41本(二ケタ本塁打の打者ゼロ)
外国人 37本(ジョーンズ24本)

【2015年】
日本人 47本(松井稼頭央10本)
外国人 38本(ペーニャ17本、ウィーラー14本)

 日本人野手でシーズン二ケタ本塁打を記録したのは、山崎武司、礒部公一、吉岡雄二、鉄平、中村紀洋、松井稼頭央の6人。山崎以外は20本塁打以上を打ったシーズンがなく、15本塁打以上も2005年の礒部だけだ。山崎が退団して以降、二ケタ本塁打を記録しているのは、松井稼だけで全体的に長打力不足な点は否めない。

 合計本数では日本人と外国人で大きな差はないものの、日本一に輝いた2013年はマギーとジョーンズが活躍したように、外国人野手の活躍がチームの命運を握る状況が続いている。

 また、歴史の浅い球団とはいえ、ドラフトで獲得した選手がシーズ二ケタ本塁打を記録したことがないのもあまりに寂しい。チームを編成するうえで、一発長打は外国人に頼るのもひとつだが、和製大砲がひとりでもいれば楽になる。目下、再建中といえる楽天だが、そのなかで日本人スラッガーを育てることは急務であろう。

※数字は2016年8月21日終了時点

文=京都純典(みやこ・すみのり)

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