2014年のプロ野球を語る上でで欠かすことが出来ない要因の一つが、外国人選手の活躍である。ソフトバンクは、4番の李大浩や守護神サファテなど、チームに足りなかったピースを外国人選手で埋めて日本一に輝いた。惜しくも日本一を逃した阪神も、最多勝投手にメッセンジャー、最多セーブが呉昇桓、首位打者のマートンに打点王のゴメスと、一軍の外国人枠に入る4選手が全員素晴らしい働きを見せて、2005年以来の日本シリーズ進出を果たしている。他にも、グリエルを始めとしたキューバ人選手達の活躍や、シーズン途中入団ながら本塁打王に輝いた西武のメヒアなど、印象的な外国人選手が多く存在した年だったように思われる。
一方で、新外国人選手の見極めは非常に困難であることもまた事実。バリバリのメジャーリーガーだからと言って、活躍が保障されるということは当然ない。進歩を続ける野球界にあって、新外国人選手が日本で活躍できるかどうかの見極めは、いまだに蓋を開けてみないと分からないというのが実情だ。特に海外での実績があればあるほど獲得コストは上がり、球団のリスクは増えることになる。過去に遡ると、阪神のグリーンウェルやダイエーのミッチェルなどが典型的な例である。
そして、その負の歴史に新たに名前を刻んだのが、楽天のユーキリスである。ボストン・レッドソックスで長くレギュラーを務め、鳴り物入りで楽天に入団したユーキリスだったが、わずか21試合の出場、65打数14安打、1本塁打、打率.215の成績。4月26日のオリックス戦出場を最後に、痛めていた左足かかとの治療のため米国に帰国。そのまま退団となってしまった。
昨年加入したジョーンズの成功体験から、ファンの期待値も高かったユーキリス。球団にとっては、見込んでいた戦力を失ったことはもちろん、年俸3億円と言われる大型契約だったことは大きな痛手だったに違いない。契約内容などで全額支払うかどうかは定かではないが、わずか21試合に3億円は、失敗だったと一言で片付けるには大きすぎる損失である。
そもそも、今季の楽天は12球団でもっとも外国人選手との契約額が高い。楽天は今季所属した9選手に対して総額12億円以上の契約を結んでいる。ジョーンズ(4億円)、ユーキリス(3億円)、ファルケンボーグ(2億円)、ブラックリー(2億円)と大盤振る舞いだったが、想定通りの活躍をしたのはジョーンズとファルケンボーグの2人のみ。両選手にしても、成績だけで判断した場合、年俸に見合った活躍だったかは賛否が分かれるところだろう。
外国人の年俸総額が楽天に次いで高いのは阪神。前述した4選手の合計額は10億2000万円と高額だが、全員がタイトルホルダーであることを考えると、投資に見合った活躍だったと言えそうだ。
また、対照的に外国人に対してもっともコストをかけなかったのは日本ハム。メンドーサの1億円が最高で、計5選手の総額が3億円と、楽天の4分の1程度の支出に止めている。
外国人選手をどのように発掘し、どのような契約を結ぶかは、プロ野球の長い歴史の中でいまだ解決できていない課題である。当たりがあって、外れがある。だから、見ている方は面白いのだが、各球団にとっては今後も消えることのない、永遠の悩みの種に違いない。
※金額は推定。
<12球団 外国人選手契約額ランキング>
ユーキリス 3億円
ファルケンボーグ 2億円
ブラックリー 2億円
ラッツ 4000万円
エバンス 3500万円
クルーズ 2000万円
ボウカー 1500万円
ファンミル 1200万円
呉昇桓 3億円
メッセンジャー 2億5000万円
ゴメス 1億2000万円
スタンリッジ 2億円
ウルフ 1億5000万円
サファテ 1億円
カニザレス 4500万円
オセゲラ 2500万円
ミレッジ 1億3200万円
バーネット 1億3000万円
ナーブソン 9000万円
カーペンター 5150万円
ロマン 4000万円
グリエル 1億円
モスコーソ 8500万円
ソーサ 8500万円
ソト 7500万円
バルディリス 7500万円
マシソン 1億5000万円
セペダ 1億5000万円
セドン 8000万円
アンダーソン 6000万円
ミコライオ 1億1500万円
キラ 1億円
エルドレッド 5100万円
フィリップス 4000万円
ヒース 2290万円
ロサリオ 1000万円
ベタンコート 1億円
ヘルマン 1億円
ディクソン 6000万円
バトラー 4000万円
ランズラー 2600万円
マエストリ 2000万円
グライシンガー 8500万円
ロサ 7600万円
クルーズ 7500万円
デスパイネ 7000万円
ハフマン 1500万円
ウィリアムス 8300万円
レイノルズ 8000万円
ボウデン 8000万円
メヒア 3600万円
アブレイユ 1100万円
カブレラ 9400万円
エルナンデス 3000万円
パヤノ 2500万円
ゴメス 1000万円
アブレイユ 6000万円
ミランダ 5000万円
クロッタ 5000万円
カーター 4000万円
一方で、新外国人選手の見極めは非常に困難であることもまた事実。バリバリのメジャーリーガーだからと言って、活躍が保障されるということは当然ない。進歩を続ける野球界にあって、新外国人選手が日本で活躍できるかどうかの見極めは、いまだに蓋を開けてみないと分からないというのが実情だ。特に海外での実績があればあるほど獲得コストは上がり、球団のリスクは増えることになる。過去に遡ると、阪神のグリーンウェルやダイエーのミッチェルなどが典型的な例である。
そして、その負の歴史に新たに名前を刻んだのが、楽天のユーキリスである。ボストン・レッドソックスで長くレギュラーを務め、鳴り物入りで楽天に入団したユーキリスだったが、わずか21試合の出場、65打数14安打、1本塁打、打率.215の成績。4月26日のオリックス戦出場を最後に、痛めていた左足かかとの治療のため米国に帰国。そのまま退団となってしまった。
昨年加入したジョーンズの成功体験から、ファンの期待値も高かったユーキリス。球団にとっては、見込んでいた戦力を失ったことはもちろん、年俸3億円と言われる大型契約だったことは大きな痛手だったに違いない。契約内容などで全額支払うかどうかは定かではないが、わずか21試合に3億円は、失敗だったと一言で片付けるには大きすぎる損失である。
そもそも、今季の楽天は12球団でもっとも外国人選手との契約額が高い。楽天は今季所属した9選手に対して総額12億円以上の契約を結んでいる。ジョーンズ(4億円)、ユーキリス(3億円)、ファルケンボーグ(2億円)、ブラックリー(2億円)と大盤振る舞いだったが、想定通りの活躍をしたのはジョーンズとファルケンボーグの2人のみ。両選手にしても、成績だけで判断した場合、年俸に見合った活躍だったかは賛否が分かれるところだろう。
外国人の年俸総額が楽天に次いで高いのは阪神。前述した4選手の合計額は10億2000万円と高額だが、全員がタイトルホルダーであることを考えると、投資に見合った活躍だったと言えそうだ。
また、対照的に外国人に対してもっともコストをかけなかったのは日本ハム。メンドーサの1億円が最高で、計5選手の総額が3億円と、楽天の4分の1程度の支出に止めている。
外国人選手をどのように発掘し、どのような契約を結ぶかは、プロ野球の長い歴史の中でいまだ解決できていない課題である。当たりがあって、外れがある。だから、見ている方は面白いのだが、各球団にとっては今後も消えることのない、永遠の悩みの種に違いない。
※金額は推定。
<12球団 外国人選手契約額ランキング>
1位 楽天……総額12億2200万円
ジョーンズ 4億円ユーキリス 3億円
ファルケンボーグ 2億円
ブラックリー 2億円
ラッツ 4000万円
エバンス 3500万円
クルーズ 2000万円
ボウカー 1500万円
ファンミル 1200万円
2位 阪神……総額10億2000万円
マートン 3億5000万円呉昇桓 3億円
メッセンジャー 2億5000万円
ゴメス 1億2000万円
3位 ソフトバンク……総額9億2000万円
李大浩 4億円スタンリッジ 2億円
ウルフ 1億5000万円
サファテ 1億円
カニザレス 4500万円
オセゲラ 2500万円
4位 ヤクルト……総額6億4350万円
バレンティン 2億円ミレッジ 1億3200万円
バーネット 1億3000万円
ナーブソン 9000万円
カーペンター 5150万円
ロマン 4000万円
5位 DeNA……総額6億2000万円
ブランコ 2億円グリエル 1億円
モスコーソ 8500万円
ソーサ 8500万円
ソト 7500万円
バルディリス 7500万円
6位 巨人……総額6億1000万円
ロペス 1億7000万円マシソン 1億5000万円
セペダ 1億5000万円
セドン 8000万円
アンダーソン 6000万円
7位 広島……総額4億7790万円
バリントン 1億3900万円ミコライオ 1億1500万円
キラ 1億円
エルドレッド 5100万円
フィリップス 4000万円
ヒース 2290万円
ロサリオ 1000万円
8位 オリックス……総額4億6600万円
ペーニャ 1億2000万円ベタンコート 1億円
ヘルマン 1億円
ディクソン 6000万円
バトラー 4000万円
ランズラー 2600万円
マエストリ 2000万円
9位 ロッテ……総額4億700万円
ブラゼル 8600万円グライシンガー 8500万円
ロサ 7600万円
クルーズ 7500万円
デスパイネ 7000万円
ハフマン 1500万円
10位 西武……総額3億8000万円
ランサム 9000万円ウィリアムス 8300万円
レイノルズ 8000万円
ボウデン 8000万円
メヒア 3600万円
アブレイユ 1100万円
11位 中日……総額3億5900万円
ルナ 2億円カブレラ 9400万円
エルナンデス 3000万円
パヤノ 2500万円
ゴメス 1000万円
12位 日本ハム……総額3億円
メンドーサ 1億円アブレイユ 6000万円
ミランダ 5000万円
クロッタ 5000万円
カーター 4000万円