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二兎追うものは一兎も得ず…補強失敗の西武に手を挙げて欲しい“今冬FA最後の大物野手”

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メジャーか、日本か。去就に注目が集まる鳥谷敬[Getty Images]
 12月も近づき、FA市場は一部の大物選手を除いて、ある程度動きが絞られてきた。そして、その市場で補強を推し進めていた西武は大きな痛手を負うことになりそうだ。

 三塁手として獲得間近と言われていた日本ハムの小谷野栄一が、ここに来てオリックス入りで決定的という報道。直前までは西武との相思相愛ムードが漂っていただけに、まさかの逆転劇に驚いたファンも少なくないことであろう。

 同時に日本球界復帰が噂される中島裕之にも古巣として声をかけていたが、小谷野との交渉を進める間に阪神が4年10億超えの大型契約に、三塁手形、背番号「6」といった、ありとあらゆる好条件を並べて中島にラブコール。ここでも完全に遅れを取った格好だ。

 まさに“二兎追うものは一兎も得ず”という言葉通りの展開になりつつある西武だが、今FA市場にはまだもう一人注目の野手がいる。海外FA権を行使してメジャー挑戦を目指す、阪神の鳥谷敬である。

 かねてからの念願であったメジャー挑戦へ乗り出した日本屈指の遊撃手だが、近年の日本人野手の苦戦もあってアメリカでの評価は厳しい。いきなりのメジャー契約、ましてやスタメン確約などの補償はなかなか見込めないものとなっている。

 去就は長期戦の様相を呈しており、また阪神が積極的な残留要請を見せていることから阪神残留というのも現実味を帯びてきたところであるが、ここに西武が首を突っ込む余地があるのではないか、と感じる。

 西武はサードも不在であるが、中島の渡米後はショートのポジションも定まってはいない。田辺監督は来季3年目を迎える金子侑司と4年目を迎える永江恭平、さらにこの秋からショートに取り組む熊代聖人といった若手と鬼崎裕司、渡辺直人らベテランによる競争に期待をしているものの、チームに化学反応をもたらすような劇的な変化はあまり期待できないだろうというのが正直なところだ。

 その中でベストナイン5回、ゴールデングラブ賞3回という輝かしい実績を持ち、11年間通算で1611安打、ここ2年連続で出塁率4割越えという抜群の安定感を誇るショートストップがフリーエージェントとして市場に出ているのにも関わらず、手を挙げずに見過ごすというのはいかがなものか。

 低迷するチームの起爆剤として、必要なレギュラークラスの内野手の補強。高校は埼玉・聖望学園高、出身が東京都東村山市で地元に近いという他の球団にない“地の利”もあり(もっとも、地の利でリードしていたはずの小谷野は逃したのだが)、実現しなくとも獲得に乗り出すくらいのことはあってもいいはずである。

 来季の編成を大きく左右する中島と鳥谷の去就。2人を巡る阪神と西武の争いが、ストーブリーグを最後まで盛り上げてくれれば、西武ファンの楽しみも増えそうなのだが…。
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