12球団で最も熾烈と言っても過言ではないソフトバンクの開幕ローテーション争い。名前を挙げればキリがない、2チーム分できるといった声まで挙がるくらいにその層はぶ厚い。
キャンプが始まってからこれまでに様々なメディアでローテの予想や熾烈なバトルが取り上げられてきたが、ここでは敢えてソフトバンク先発陣が抱える不安要素について探っていきたい。
まず、どの投手にも確実に影響を及ぼすのが球場の改築。日本で一番の高さ誇った5.8メートルのフェンスの前に「ホームランテラス」が新設されたことで、右中間と左中間で最大5メートルほど狭くなり、フェンスは4.2メートルに下がった。かんたんに言えば“ラッキーゾーン”的なもので、昨年まではフェンス直撃で済んでいた打球がすべて本塁打となる危険をはらんでいる。
佐藤義則コーチが「軸になる」として挙げ、ローテ当確と言われる3人を見ても、摂津正は昨シーズン通して不振に苦しみ、チームトップタイの11勝を挙げた中田賢一も、防御率4.34と安定感には欠いた内容が目立った。難病から見事なカムバックを果たし、日本一の立役者となった大隣憲司も、年間を通して働けるかという点ではやや不安が残る。
昨年日本一の戦力に松坂大輔と韓国で投手二冠のリック・バンデンハークが加わり、誰もが羨む選手層を誇っていることは間違いない。ただし、頭数は揃いつつも、他球団と比べると“絶対的エース”という存在では心許ない面は否めない。
2年前の2013年を思い出すと、余るほどの先発陣と言われながら、年間を通してローテーションを守って規定投球回をクリアしたのはエースの摂津のみ。まさかのBクラスに沈んだ。
その経験を糧に、中田賢一、スタンリッジら積極的な補強を敢行して見事に栄光を掴んだわけであるが、当時のエースの摂津が不振に苦しむ今、豊富なメンバーだけ眺めて安心していると2年前の悪夢がもう一度...なんてこともあり得る。
ここからさらに激化していくローテーション争いはもちろんのこと、工藤公康新監督と佐藤義則、吉井理人両コーチが豊富なキャストをどのように操っていくかにも注目だ。
【ソフトバンクのローテ争いここまで】
→ 2月27日のオープン戦では2回3安打1失点。
中田賢一 ◎佐藤コーチが「ローテの軸」になる選手であることを明言。
→ 1日のオープン戦で2回を1安打無失点。
大隣憲司 ◎佐藤コーチが「ローテの軸」になる選手であることを明言。
→ 3日のオープン戦で2回3安打2失点。阪神のルーキー江越大賀に2ランを被弾。
→ 4日のオープン戦で3回無安打無失点の好投。
松坂大輔
→ 4日のオープン戦で聖地・甲子園に凱旋。3回を4安打無失点。
→ 3日のオープン戦で2回7安打3失点と苦しい内容。
リック・バンデンハーク
→ 2月17日の紅白戦で左足内転筋を痛めて戦線離脱。欧州代表も辞退。
東浜巨
→ 2月21日のオープン戦開幕で4回5安打無失点。27日のサムスン戦も5回5安打1失点と好投。
飯田優也
→ 1日のオープン戦で2回を3奪三振無失点。25日の斗山戦でも3回6奪三振無失点と猛アピール中。
山田大樹
→ 2月24日の練習試合では3回を1失点。
帆足和幸
→ 5日の教育リーグ阪神戦で登板予定。
寺原隼人
→ 2月25日の練習試合(二軍)で3回を2失点。
キャンプが始まってからこれまでに様々なメディアでローテの予想や熾烈なバトルが取り上げられてきたが、ここでは敢えてソフトバンク先発陣が抱える不安要素について探っていきたい。
まず、どの投手にも確実に影響を及ぼすのが球場の改築。日本で一番の高さ誇った5.8メートルのフェンスの前に「ホームランテラス」が新設されたことで、右中間と左中間で最大5メートルほど狭くなり、フェンスは4.2メートルに下がった。かんたんに言えば“ラッキーゾーン”的なもので、昨年まではフェンス直撃で済んでいた打球がすべて本塁打となる危険をはらんでいる。
佐藤義則コーチが「軸になる」として挙げ、ローテ当確と言われる3人を見ても、摂津正は昨シーズン通して不振に苦しみ、チームトップタイの11勝を挙げた中田賢一も、防御率4.34と安定感には欠いた内容が目立った。難病から見事なカムバックを果たし、日本一の立役者となった大隣憲司も、年間を通して働けるかという点ではやや不安が残る。
昨年日本一の戦力に松坂大輔と韓国で投手二冠のリック・バンデンハークが加わり、誰もが羨む選手層を誇っていることは間違いない。ただし、頭数は揃いつつも、他球団と比べると“絶対的エース”という存在では心許ない面は否めない。
2年前の2013年を思い出すと、余るほどの先発陣と言われながら、年間を通してローテーションを守って規定投球回をクリアしたのはエースの摂津のみ。まさかのBクラスに沈んだ。
その経験を糧に、中田賢一、スタンリッジら積極的な補強を敢行して見事に栄光を掴んだわけであるが、当時のエースの摂津が不振に苦しむ今、豊富なメンバーだけ眺めて安心していると2年前の悪夢がもう一度...なんてこともあり得る。
ここからさらに激化していくローテーション争いはもちろんのこと、工藤公康新監督と佐藤義則、吉井理人両コーチが豊富なキャストをどのように操っていくかにも注目だ。
【ソフトバンクのローテ争いここまで】
当確
摂津正 ◎開幕投手に内定→ 2月27日のオープン戦では2回3安打1失点。
中田賢一 ◎佐藤コーチが「ローテの軸」になる選手であることを明言。
→ 1日のオープン戦で2回を1安打無失点。
大隣憲司 ◎佐藤コーチが「ローテの軸」になる選手であることを明言。
→ 3日のオープン戦で2回3安打2失点。阪神のルーキー江越大賀に2ランを被弾。
濃厚
ジェイソン・スタンリッジ→ 4日のオープン戦で3回無安打無失点の好投。
松坂大輔
→ 4日のオープン戦で聖地・甲子園に凱旋。3回を4安打無失点。
競争
武田翔太→ 3日のオープン戦で2回7安打3失点と苦しい内容。
リック・バンデンハーク
→ 2月17日の紅白戦で左足内転筋を痛めて戦線離脱。欧州代表も辞退。
東浜巨
→ 2月21日のオープン戦開幕で4回5安打無失点。27日のサムスン戦も5回5安打1失点と好投。
飯田優也
→ 1日のオープン戦で2回を3奪三振無失点。25日の斗山戦でも3回6奪三振無失点と猛アピール中。
山田大樹
→ 2月24日の練習試合では3回を1失点。
帆足和幸
→ 5日の教育リーグ阪神戦で登板予定。
寺原隼人
→ 2月25日の練習試合(二軍)で3回を2失点。