35年ぶりの開幕戦3連敗に沈んだ名古屋に“福”をもたらす使者が現れた。
中日の9年目・福田永将が31日、巨人との試合で今シーズン初スタメン。いきなり第1打席でリーグ屈指の左腕・杉内俊哉からレフトスタンドへの豪快な先制ソロを放つと、6回の第3打席ではライトへの適時打を放ち、8回の第4打席では逆転を呼びこむレフトフェンス直撃の二塁打。スタメン抜擢に3安打1本塁打2打点の大暴れで応えてみせた。
正一塁手の森野将彦が負傷し、巡ってきたチャンス。昨年4月3日の阪神戦以来、およそ1年ぶりのスタメン起用を「すごい緊張してました」と振り返った26歳は、自らの手でそのビックチャンスを掴んだ。
中学時代に全日本シニアで4番も務めた福田は、名門・横浜高校でも1年からベンチに入り、2学年上の涌井秀章(ロッテ)とバッテリーを組むなど、早くから活躍。3年時には主将を務め、センバツで優勝を果たすなど、エリート街道を突き進んできていた。
ところが、06年の10月に中日からドラフト3位で指名を受けると、そこから長い下積み時代に突入する。捕手には谷繁元信という大きな壁が立ちはだかり、出場機会を増やすために内野手へコンバート。09年にはプロ初打席を本塁打で飾るなど、随所でその片鱗を見せたが、一塁や三塁には強力な助っ人外国人が君臨しており、なかなかその才能を開花させることができなかった。
その後は12年に4年ぶりに捕手へと戻るが、その年にプロ入り後初めて二塁の守備に就くなど苦労を重ね、オフにはまたも内野手に再コンバート。気づけば、プロ入りから9年が経過。8年間通算で一軍出場は107試合に留まっていた。
それでも、二軍ではここ5年で3度の打率3割超えとその打撃は錆びることはなかった福田。迎えた今年、キャンプを一軍で迎えると、オープン戦では17試合で打率.483、4本塁打、13打点と大爆発。規定には乗らずも、首位打者の秋山翔吾(西武)を超えるハイアベレージを残し、チーム三冠の堂々たる数字で開幕一軍を掴んだ。
今シーズンはここまで3試合で6打数4安打、打率.667、2本塁打で5打点。森野の離脱というチームの危機ではあるが、覚醒の気配漂う9年目の未完の大器に出番が回ってくるとなれば、災い転じて“福”となす可能性は大いにある。
35年ぶりの屈辱的スタートを跳ね返す起爆剤へ―。今一番ノッてる男・福田永将から目が離せない。
中日の9年目・福田永将が31日、巨人との試合で今シーズン初スタメン。いきなり第1打席でリーグ屈指の左腕・杉内俊哉からレフトスタンドへの豪快な先制ソロを放つと、6回の第3打席ではライトへの適時打を放ち、8回の第4打席では逆転を呼びこむレフトフェンス直撃の二塁打。スタメン抜擢に3安打1本塁打2打点の大暴れで応えてみせた。
正一塁手の森野将彦が負傷し、巡ってきたチャンス。昨年4月3日の阪神戦以来、およそ1年ぶりのスタメン起用を「すごい緊張してました」と振り返った26歳は、自らの手でそのビックチャンスを掴んだ。
中学時代に全日本シニアで4番も務めた福田は、名門・横浜高校でも1年からベンチに入り、2学年上の涌井秀章(ロッテ)とバッテリーを組むなど、早くから活躍。3年時には主将を務め、センバツで優勝を果たすなど、エリート街道を突き進んできていた。
ところが、06年の10月に中日からドラフト3位で指名を受けると、そこから長い下積み時代に突入する。捕手には谷繁元信という大きな壁が立ちはだかり、出場機会を増やすために内野手へコンバート。09年にはプロ初打席を本塁打で飾るなど、随所でその片鱗を見せたが、一塁や三塁には強力な助っ人外国人が君臨しており、なかなかその才能を開花させることができなかった。
その後は12年に4年ぶりに捕手へと戻るが、その年にプロ入り後初めて二塁の守備に就くなど苦労を重ね、オフにはまたも内野手に再コンバート。気づけば、プロ入りから9年が経過。8年間通算で一軍出場は107試合に留まっていた。
それでも、二軍ではここ5年で3度の打率3割超えとその打撃は錆びることはなかった福田。迎えた今年、キャンプを一軍で迎えると、オープン戦では17試合で打率.483、4本塁打、13打点と大爆発。規定には乗らずも、首位打者の秋山翔吾(西武)を超えるハイアベレージを残し、チーム三冠の堂々たる数字で開幕一軍を掴んだ。
今シーズンはここまで3試合で6打数4安打、打率.667、2本塁打で5打点。森野の離脱というチームの危機ではあるが、覚醒の気配漂う9年目の未完の大器に出番が回ってくるとなれば、災い転じて“福”となす可能性は大いにある。
35年ぶりの屈辱的スタートを跳ね返す起爆剤へ―。今一番ノッてる男・福田永将から目が離せない。