巨人のドラフト3位ルーキー高木勇人は、3月29日のDeNA戦でプロ初勝利を挙げると、4月5日の阪神戦でプロ初完封をマーク。内海哲也が故障で出遅れ、大竹寛が登録抹消するなど先発投手陣に不安を抱える中、今一番光り輝いている。その高木勇の投球を野球解説者たちが解説している。

　5日に放送された『すぽると！』（フジテレビ系）に出演した石井一久氏は、原辰徳監督が大きく横に滑るカットボールを『高木ボール』と命名したボールについて解説。石井氏は、「スライダーのように曲がりが大きいが、カットボールのように曲がりが遅い」と高木ボールの凄さを語った。また石井氏はストレートにも注目し、「特殊なボールにストレートが加わるとバッターも判別しにくくなる。また、ストレートを押したり引いたりできる。ルーキーらしくないピッチャー」と太鼓判を押した。

　巨人のOB槙原寛己氏も5日に放送された『S1』（TBS系）で、『高木ボール』が「一番良かった」と話し、「右バッターの外角に逃げていく球だが、スッと逃げていく。ストレートも140キロ後半でるが、その球と左バッターも外から入れる。カウントが取れる。自由自在に操れるルーキーはいない」と絶賛。巨人の後輩に対して「これからも勝ち続けることになるでしょう」と評価した。

　中日、阪神、楽天でリーグ優勝に導き、多くの投手を育てた楽天のシニアアドバイザーの星野仙一氏は、5日に放送された『サンデースポーツ』（NHK系）で「全てのボールでストライクが取れるし、勝負ができる。これだけ思い切ってインサイドに投げられるピッチャーはジャイアンツに少ない」とし、「社会人で苦労したのかな。落ち着いているし、たんたんと投げている」とした。

　野球解説者たちからも評価が高い巨人のドラフト3位ルーキーの高木勇。ルーキーではあるが、すでにチームには欠かせない存在になりつつある。次回の登板は4月11日か12日のヤクルト戦（東京ドーム）が予想される。公式戦2連勝と相性の良い本拠地のマウンドで再び躍動することができるだろうか。