現地時間6月3日（日本時間4日）、ケガからの復帰登板に挑む田中将大。日本だけでなく、現地メディアも帰ってくるヤンキースの背番号「19」に大きな期待をかける。

　『i sports web』に掲載された「タナカの復帰がボンバーズ（ヤンキース）のカギ」という記事を見ると、出だしこそ21勝12敗と絶好調も、5月は13勝15敗と低迷したヤンキース。そんなチームの救世主として、田中の復帰を待ち望んでいたことが綴られている。

　ヤンキースは現在ア・リーグ東地区の首位。と言えば聞こえは良いが、昨年激戦区となった同地区も、今年は各チーム軒並み低調。下降気味のヤンキースが、28勝25敗という成績で首位を守っているという現状だ。

　田中はそんな「苦しむチームを救うことができる存在」であると記者は語る。

　決して火の出るようなボールを投げる逸材ではないが、昨シーズン前半はエース級の活躍を披露し、オールスター前に12勝をマーク。メジャーデビューイヤーから大ケガに泣かされる不運に見舞われても、最終的には13勝5敗、防御率2.77という堂々たる数字を残した。

　ピネダの孤軍奮闘が目立つ先発陣において、「安定してイニングを稼ぐことが出来、試合を作ることができる田中の復帰は大きな希望である」という。

　しかし、それは「昨年の田中であれば」という注釈が付くことを忘れてはならない。手術を回避して臨んだ2年目の今シーズンは、4試合で2勝1敗、防御率は3.22。マウンド上でのらしくない姿も目につき、結局4月末に右の手首と前腕部を痛めて故障者リストに入っていた。

　帰ってくるタナカは果たして“どっち”のタナカなのか――。田中将大は日本時間の明日早朝、敵地でのマリナーズ戦でついにカムバックを果たす。