3日、8-0の大量リードを1イニングで追いつかれるというまさかの展開も、最後は主将・鳥谷敬の犠飛でサヨナラ勝ちを収めた阪神。前日の9回二死からの逆転負けに続く、“連夜の悪夢”はなんとか回避した。
阪神が試合に決着をつけた10回裏の攻撃の場面で、気になるシーンがあった。
それは、味方の攻撃を見守る一塁ベンチが映し出された時のこと。ベンチから乗り出すようにして応援するゴメスと今成亮太、大和が帽子を裏にひっくり返して被っているのだ。
鳥谷の打席中も、ゴメスがベンチにいた高宮和也の帽子を取り上げて裏返しにする場面が映され、「こんな時になにをしているんだ...」と思った虎党も少なくなかったのではなかろうか。
しかし、これは決してふざけてやっていたわけではない。実は、アメリカでは割りとポピュラーな『ラリーキャップ』という一種の“おまじない”なのだ。
応援するチームが敗れている時に、一発逆転を願って行われるもので、阪神の選手たちがやっていたように帽子を裏返して被るようなパターンもあれば、裏返して帽子のツバを後ろに持ってきたり、個性的なものではツバを上に向けてトサカを作るように被る(頭に乗せる)パターンも存在する。
『ラリーキャップ』の起源は諸説あるが、最も有名なのは1986年のレッドソックス-メッツのワールドシリーズ。
メッツが3勝2敗と追い込まれて迎えた第6戦、7回にレッドソックスに勝ち越しを許し、崖っぷちに立たされたメッツの選手たちは、7回裏の攻撃から帽子を裏返しにかぶり始めたという。
すると、8回に同点に追いついて試合を延長戦に持ち込むと、10回に2点の勝ち越しを許しながらのその裏、あっさり二死まで追い込まれてからの一挙の3得点で逆転サヨナラ勝ち。勢いに乗ったメッツは、7戦目も逆転勝利を収め、ワールドチャンピオンへと登りつめた。
たかが“おまじない”、されど“おまじない”――。昨日の阪神も、前日にショッキングな敗戦を喫し、この試合でも悪夢のような展開で延長にもつれながら、ギリギリのところで勝利を掴むことができた。
『ラリーキャップ』により、重苦しい雰囲気でも暗く沈むことなく、ベンチがひとつにまとまった。「信じるか信じないかはあなた次第」だが、意外と“おまじない”もばかにできないかもしれない。
阪神が試合に決着をつけた10回裏の攻撃の場面で、気になるシーンがあった。
それは、味方の攻撃を見守る一塁ベンチが映し出された時のこと。ベンチから乗り出すようにして応援するゴメスと今成亮太、大和が帽子を裏にひっくり返して被っているのだ。
鳥谷の打席中も、ゴメスがベンチにいた高宮和也の帽子を取り上げて裏返しにする場面が映され、「こんな時になにをしているんだ...」と思った虎党も少なくなかったのではなかろうか。
しかし、これは決してふざけてやっていたわけではない。実は、アメリカでは割りとポピュラーな『ラリーキャップ』という一種の“おまじない”なのだ。
応援するチームが敗れている時に、一発逆転を願って行われるもので、阪神の選手たちがやっていたように帽子を裏返して被るようなパターンもあれば、裏返して帽子のツバを後ろに持ってきたり、個性的なものではツバを上に向けてトサカを作るように被る(頭に乗せる)パターンも存在する。
『ラリーキャップ』の起源は諸説あるが、最も有名なのは1986年のレッドソックス-メッツのワールドシリーズ。
メッツが3勝2敗と追い込まれて迎えた第6戦、7回にレッドソックスに勝ち越しを許し、崖っぷちに立たされたメッツの選手たちは、7回裏の攻撃から帽子を裏返しにかぶり始めたという。
すると、8回に同点に追いついて試合を延長戦に持ち込むと、10回に2点の勝ち越しを許しながらのその裏、あっさり二死まで追い込まれてからの一挙の3得点で逆転サヨナラ勝ち。勢いに乗ったメッツは、7戦目も逆転勝利を収め、ワールドチャンピオンへと登りつめた。
たかが“おまじない”、されど“おまじない”――。昨日の阪神も、前日にショッキングな敗戦を喫し、この試合でも悪夢のような展開で延長にもつれながら、ギリギリのところで勝利を掴むことができた。
『ラリーキャップ』により、重苦しい雰囲気でも暗く沈むことなく、ベンチがひとつにまとまった。「信じるか信じないかはあなた次第」だが、意外と“おまじない”もばかにできないかもしれない。