ニュース 2015.06.11. 05:45

“超”投高打低のウェスタンでかつての三冠王が奮闘中…

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二軍で若手に混じって奮闘するソフトバンクの松中信彦 ©BASEBALLKING
 ウェスタン・リーグに異常事態が発生している。

 9日現在で、リーグ打率トップが中谷将大(阪神)で.295。規定到達者で3割に乗せている選手は一人もおらず、打率.250以上ならば十傑入りというような状態なのだ。

 一方、その分投手成績は良く、規定到達で防御率1点台はなんと3人。トップのバンデンハーク(ソフトバンク)は10試合、61回1/3を投げて1.17という驚異的な防御率を記録している。

 そんな中、若手たちに揉まれて一軍昇格へアピールを続けている男がいる。ソフトバンク・松中信彦。今年で42歳を迎える、かつての三冠王だ。

 昨年は代打のみで33試合に出場。打率はキャリア最低の.111で、本塁打は0。“引退”の2文字も囁かれたが、現状維持の3500万円で契約を更改した。

 意外な結末ではあったが、ソフトバンクの小川編成・育成部長は「彼のキャリアからして、下げるほどもらっていない」と説明。松中本人も「いつでも辞める覚悟はあるが、球団とファンに恩返しがしたい」と球団の対応を粋に感じながら、シーズンへ向けて仕上げてきた。

 しかし、なかなか一軍からの声はかからない。指名打者には李大浩がおり、また李大浩が一塁を守る際には吉村裕基が入る形がもはや定番化。チャンピオンチームのぶ厚い選手層が、大ベテランの昇格を阻む。

 それでも、チャンスが全くないわけではない。選手層の厚さは誰もが知るところであるが、そんなチームにおける数少ない手薄なポジションがある。それは、「左の代打」だ。

 チームで最も起用されている左打ちの代打は、明石健志で15回。そのうち安打は1本で四球が2つ。成功率は.077と渋い数字となっている。

 松中はここまでファームで規定打席には到達していないながらも打率.304で4本塁打、14打点を記録。カニザレスとの併用で代打に回ることも少なくない中、しっかりと結果を残してきているのだ。

 期待してくれる球団とファンへの「恩返し」を果たすために――。二軍で奮闘するかつての三冠王は、自らの花道を作り出すことができるだろうか。

ウェスタン各チームのチーム打率と防御率

1位 広島=打率.241(3位) / 防御率2.32(2位)
2位 ソフトバンク=打率.256(1位) / 防御率2.05(1位)
3位 阪神=打率.236(5位) / 防御率3.03(3位)
4位 中日=打率.238(4位) / 防御率3.46(4位)
5位 オリックス=打率.247(2位) / 防御率3.96(5位)

ウェスタン打撃トップ5

(※規定=チーム試合数×2.7)
1位 .295 中谷将大(阪神)
2位 .294 下水流昂(広島)
3位 .273 白根尚貴(ソフトバンク)
4位 .265 美間優槻(広島)
5位 .264 堤裕貴(オリックス)

ウェスタン投手トップ5

(※規定=チーム試合数×0.8)
1位 1.17 バンデンハーク(ソフトバンク)
2位 1.31 岩崎翔(ソフトバンク)
3位 1.66 戸田隆矢(広島)
4位 2.36 前田祐二(オリックス)
5位 2.53 帆足和幸(ソフトバンク)
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