楽天の嶋基宏が17日、『左第七肋骨骨折』と診断され、一軍登録を抹消された。

　嶋は13日の中日戦で、守備でファウルチップを左脇腹に受け途中交代。その後、病院で検査を受けた時に打撲と診断されていたが、17日に再検査を受けたところ骨折していたことが判明。全治4週間から6週間の見込みで、前半戦が絶望になった。

　気になるのが楽天の捕手事情。今季支配下登録は5人だが、13日に伊志嶺忠が右足内転筋部分断裂で登録抹消。嶋、伊志嶺が離脱したことで、試合出場できる捕手が、育成のセゴビアを含めて4人しかいないという緊急事態に陥っている。

　楽天だけでなく、今季は捕手の故障者が多い印象だ。ソフトバンクは、春季キャンプ中に正捕手の細川亨が右手親指を骨折し、開幕に間に合わず。開幕してからも、斐紹（あやつぐ）が、クロスプレーで左膝内側側副靭帯損傷により離脱した。

　非常事態になったが、日本ハム時代正捕手だった鶴岡慎也を筆頭に、高谷裕亮、育成から支配下選手となった細山田武史らで、上手くカバー。その後、鶴岡が5月17日の西武戦で捕球する際に右手を骨折。捕手のアクシデントが続いているが、チャンスを得た高谷はスタメン出場を増やし、レギュラー格となっている。

　主力の故障者離脱で、レギュラーを掴んだ選手もいる。日本ハムの4年目近藤健介だ。昨季は打撃力を買われ、本職の捕手ではなく、三塁でスタメン出場していた。今季は大野奨太が右肘痛、市川友也が腰の手術などで出遅れたこともあり、近藤は捕手としての出場チャンスを掴む。開幕からレギュラーとして出場し、大野が復帰後も近藤が中心にスタメンマスクを被っている。

　グラウンドの指揮官とも呼ばれる捕手というポジション。代えがきかないポジションなだけに、離脱でチームの勝敗に大きく左右することもある。こうしたピンチを各球団、どのようにして乗り越えていくのかも注目だ。

【今季故障した主な捕手】
●ソフトバンク
細川亨
故障名：右手親指骨折 ※

斐紹
故障名：左膝内側側副靭帯損傷 ※

鶴岡慎也
故障内容：右手親指末節骨骨折

●日本ハム
大野奨太
故障名：右肘痛 ※

市川友也
故障名：腰痛 ※

●西武
星孝典
手術：右手首手術

●楽天
嶋基宏
故障名：左第七骨骨折

伊志嶺忠
故障名：右足内転筋部分断裂

●巨人
相川亮二
故障名：右大腿二頭筋肉離れ ※

●中日
武山真吾
故障名：右前距腓靭帯の損傷 ※

谷繁元信
故障名：腰痛 ※

●DeNA
西森将司
故障名：腰部骨折

※一、二軍で実戦復帰している選手