『マツダオールスターゲーム2015』が17日に東京ドーム、18日にマツダスタジアムで開催される。代走のスペシャリスト・鈴木尚広（巨人）が、19年目にしてオールスターゲーム初出場。オールスターは打者と投手の真剣勝負に目がいきがちだが、盗塁で沸かせた選手もいた。

衝撃球宴デビュー！　松井稼頭央が1試合4盗塁

　当時プロ4年目の松井稼頭央（当時西武）が97年7月23日、大阪ドームで行われた第1戦でオールスター新記録となる1試合4盗塁を決めた。

　3回の打席で、左安で出塁すると、球界ナンバー1捕手だった古田敦也に挑んだ松井稼は、二盗、三盗を成功させる。5回も中安打で出塁し、盗塁を試みると、3つ目の盗塁を許したくない古田のスローイングも早くタイミングは微妙だった。この場面も松井稼の足が一歩速く、セーフの判定となり、これで1試合3盗塁のオールスタータイ記録となった。

　この日の松井稼は、これで終わらなかった。二塁へ盗塁を決めたことで、セ・リーグバッテリーの警戒も強くなる。それでも松井稼は、4番の吉永幸一郎の3球目に三盗に成功。オールスターでは1試合4盗塁と同時に、三盗を2度成功させ、史上初の快挙となった。

これぞ新庄劇場！　誰も予想しなかったホームスチール

　これぞエンターテイナー新庄剛志。誰も想像しないプレーで、ファンを喜ばせるだけでなく、オールスターに出場している選手たちも楽しませた。

　04年7月11日のオールスター第2戦、両チーム無得点で迎えた3回二死三塁。三塁走者の新庄は、三塁ランナーコーチだった松中と何かを話し合っていた。その内容が、すぐにわかることになる。福原忍（阪神）が小笠原道大（日本ハム）へ6球目を投じた後、捕手の矢野輝弘（阪神）が福原に返球した時だった。

　新庄は三塁から一気に本塁へ頭から滑り込み、矢野のタッチをかいくぐりホームスチールを成功させた。ヘッドスライディングで生還した新庄は、両手両足地面に叩き、喜びを表現。ホームスチールを決めた新庄はオールスターMVPを獲得した。


　代走のスペシャリスト鈴木尚は、松井稼、新庄のようにファン、選手を驚かすような盗塁をオールスターで見せることができるだろうか。

※（）は当時所属球団。