○ 巨人 12 － 3 阪神 ●
＜19回戦・東京ドーム＞

　巨人打線が5回に大爆発し、球団タイ記録の1イニング10安打、リーグタイ記録の6二塁打で一挙12得点。球団史に残る逆転勝利を収め、首位・阪神とのゲーム差を1.5に縮めた。

　巨人は0－3で迎えた5回、4回まで無安打に抑えられていた阪神先発・能見を一気に攻略。先頭の5番長野がチーム初安打を放ち反撃の口火を切ると、そこからの4連打で1点差。さらに代打・井端の犠牲フライで同点に追いつくと、2番片岡が勝ち越しとなる2点タイムリー二塁打を放ち能見をノックアウトした。

　巨人打線は阪神救援陣にも襲いかかり、5回の1イニングだけで一挙10安打12得点。歴史的な大逆転劇は50分以上にも及んだ。

　投げては先発の内海が4回途中3失点で降板したものの、2番手の土田が4回のピンチで好リリーフ。土田は5回も無失点で切り抜け今季初勝利。大量得点後、6回からの4イニングを無失点に抑えた小山はプロ初セーブを記録した。

　原監督は試合後「野球の怖さですね。今日はこっち側にいい方向に出たが、勝負の厳しさを見た気がしました。我々も教訓にしないといけない」と大勝にも表情を崩すことはなかった。

　投手陣に話題が移ると「ゲームを立て直してくれた。土田の役割というのは非常に大きかった」と、反撃を呼び込んだ4年目右腕の力投を称えた。