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3位再浮上のロッテ 命運握る「打率3割を切ったことがない男」

 歴史的な混戦模様となっているセ・リーグを尻目に、上位2チームが抜けたパ・リーグ。残り1カ月のシーズンにおける争いといえば、CS圏内の3位を巡るバトル一点に絞られてきた。

 3日、3位の西武がソフトバンクに敗れ、4位のロッテが日本ハムに勝利。この結果、順位が逆転。ロッテが8月30日以来となる3位返り咲きを果たした。

 しかし、勝利の代償は大きかった。7回、この日の第4打席で死球を受けた角中勝也は、そのまま負傷交代。検査の結果、左手薬指と小指の骨折が判明した。全治は6~8週間の見込みで、レギュラーシーズン中の復帰は絶望的となる。

 「CSくらいで行ければ」と話した角中。自らの2015年シーズンの残りは、仲間たちに託すこととなった。

 伊東監督が「状態は上がっていただけに...」と話したように、角中はここ3試合連続でマルチ安打を記録。打率も.292と3割目前まで迫って来ていた。激しい3位争いを繰り広げるチームにとっては大きな痛手となる。

 角中不在を乗り切る術とは…。考えた時にひとつ浮かんで来るのが、眠れる“至宝”の復調だ。

 ロッテの4番、アルフレド・デスパイネ。昨シーズンは8月からの加入ながら、45試合で12本の本塁打を記録。長打率は驚異の.628をたたき出し、得点力に課題を抱えていたチームでその存在感を発揮した。

 なんとか残留交渉にも成功し、いよいよフルシーズン彼の打棒が見られると思った矢先、オフの期間の母国・キューバリーグ参戦が決定。嫌な予感は的中し、チームがプレーオフへと進出したことから日本の開幕には来日することができず。復帰したのは開幕から約2週間が経過した4月15日のことだった。

 さらに、調子を上げてきた矢先の5月末に右膝の靭帯を損傷して戦線離脱。6月20日に一軍復帰を果たしたが、今度はキューバ代表の国際大会出場のために7月8日から24日までの間、チームを離れた。

 実質オフもなく働き続けたデスパイネは、復帰後もなかなか状態が上がらず。ここまで打率.254、15本塁打とやや物足りない成績に終わっている。

 しかし、裏を返せばデスパイネが不調の中でもチームは3位を確保しているということ。デスパイネの成績にはまだ伸びしろが残っているという可能性もあるのだ。

 思い返すと1年前、“キューバの至宝”としてやって来た男は、8月終了時点で打率.237、6本塁打、17打点と新天地で苦しんでいた。ところが、最終的な成績を見ると、打率.311、12本塁打、33打点でシーズンを終了している。

 昨年9・10月の成績を見てみると、打率.376、6本塁打、17打点。驚異的な追い上げで、その真価を見せつけた。

 実はこのデスパイネという選手、「キャリアで打率3割を割ったことがない」という伝説を持っている。キューバ時代を含めた各年度の成績は以下の通り。

・04/05 <グランマ> 打率.313
・05/06 <グランマ> 打率.326
・06/07 <グランマ> 打率.321
・07/08 <グランマ> 打率.364
・08/09 <グランマ> 打率.375
・09/10 <グランマ> 打率.404
・10/11 <グランマ> 打率.356
・11/12 <グランマ> 打率.326
・12/13 <※2球団> 打率.382
・13/14 <※2球団> 打率.311
・2014年 <ロッテ> 打率.311

 今年はここまで打率.254。昨年よりも多く打席に立っているため、打率を上げて行くのは昨年よりも困難となる。

 ちなみに、ロッテの残り試合は27試合。全てで4打席に立つと仮定すると、チャンスは108打席。3割に到達するには、その中で45安打を放つことが必要となる。

 かなり高いハードルとなるが、これに迫る勢いでデスパイネのバットが火を噴いた時、ロッテのCS進出も限りなく近いところにあるはず。パの3位争いは、ロッテの4番に注目だ。
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