イニング途中で投手交代が行なわれる際、中継のカメラはベンチからのそのそと登場してくる監督を捉えることがよくある。審判へと歩み寄っていき、ジェスチャーを交えながら審判に投手の名前を告げ、そのままベンチへと帰っていくというシーンを見たことがあるファンも多いはずだ。

　ディープなファンになってくると、試合展開や打順の兼ね合いを考えながら、監督の口の動きを見ての読唇術や、右手を動かすか左手を動かすかといったジェスチャーから手がかりを集め、次なる投手を予想する。

　そんな中、海の向こうメジャーリーグで、オークランド・アスレチックスのボブ・メルビン監督の“不思議な動き”が話題になった。

　現地時間17日のホワイトソックス戦で、メルビン監督はベンチを飛び出して投手交代を告げる際、両手を交互に動かしながら審判に合図を送ったのだ。

　その後、登場してきたのがパット・ベンディット。“両投げ投手”として日本でも大いに話題となった中継ぎ投手だった。両投げの男をマウンドへと送る際のサインが、両手を動かした“不思議な動き”の正体だったというわけだ。

　なお、ベンディットは左投手として登場し、イートン、サンチェスと8球連続ボールの連続四球でピンチを招くと、右に切り替えた後にアブレイユにも四球。打者3人に四球を与えて降板した。ちなみに、後続の投手が捕まり、その走者すべてを還したため、失点・自責共に3が記録された。

　ベンディットは念願のメジャーデビューを叶えた今シーズン19試合に登板し、1勝2敗。防御率4.22の成績を残している。