ソフトバンクの松田宣浩が9日、海外FA権行使を表明した。松田はメジャー挑戦かソフトバンク残留の2つに絞られているとの報道が出ている。松田よりも一足先に李大浩も3日、韓国・ソウル市内で会見を行い、メジャー挑戦を表明した。

　仮に主力の2人が同時に抜けると、チームにとってはかなり痛い。ただソフトバンクは、本多雄一、長谷川勇也などタイトルを獲得したことのある選手たちが、日本シリーズでは控えに回るなど選手層が厚い。

　李大浩は今季主に一塁と指名打者で出場してきたが、一塁には明石健志、中村晃の2人がおり、指名打者にも内川聖一や長谷川といった力のある選手がいる。明石と中村の2人に関しては一塁だけでなく、今季他のポジションでも出場した。仮に李大浩が退団した場合、相手投手との相性に合わせて一塁と指名打者が流動的になる可能性が高そうだ。

　一方で、三塁の松田宣浩がメジャー挑戦した場合、代わりの選手に誰を起用するのかで苦労しそうな印象。松田は今季143試合フル出場したが、終盤に守備固めで途中交代したケースはなく、他の選手を起用することができなかった。補強やコンバートを含めて、松田の穴を埋める選手が必要になってきそうだ。

　また、松田と李大浩が同時に移籍した場合長打を打てる選手が減少する。松田は35本塁打、李大浩が31本塁打を記録しているが、チームで30本塁打以上マークした選手は柳田悠岐のみ。20本塁打以上記録した選手はおらず、内川聖一の11本塁打が最高だ。長打力という観点で見ると、選手層の厚さで埋めることは難しい。

　松田と李大浩が同時にメジャー移籍した場合のことを考えて、今オフは選手獲得に動かなければならなそうだ。

【松田と李大浩の今季成績】
●松田宣浩
今季成績：143試 率.287 本35 点94

●李大浩
今季成績：141試 率.282 本31 点98