ニュース 2015.11.25. 18:00

昨年のタイトルホルダー 今季成績を下げた選手が多い?

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今季打撃不振に苦しんだオリックスの糸井嘉男[BASEBALLKING]
 今季、秋山翔吾(西武)がシーズン記録を塗り替える216安打を放ち最多安打、投手もサファテがパ・リーグ記録を塗り替える41セーブを挙げタイトルを獲得した。ここでは今季タイトルを獲得した選手ではなく、昨年のタイトルホルダーに注目していきたい。

 昨季タイトルを獲得した選手で今季、本来の力を発揮できなかった選手が多かった印象だ。野手では首位打者に輝いたマートン(阪神)、糸井嘉男(オリックス)がそれに当てはまる。

 09年から6年連続で打率3割を記録していた糸井は、春先から状態が上がらず、前半戦が終了したときの打率は.229。昨年の前半戦終了時点の打率が.354だったことを考えると、打撃不振は明らかだった。不振に加え、右肘靭帯と右腓骨筋腱板損傷の故障も重なり苦しいシーズンとなったが、8月以降の打率は.312。夏場になんとか盛り返したが、打率.262と物足りない1年となった。

 本塁打王のエルドレッド(広島)も37本塁打を記録した昨季から一転、本塁打数が減少した。エルドレッドは、開幕前に右膝の内側半月板部分切除の手術を受けたため出遅れた。そのため、5月22日のヤクルト戦が今季初出場となった。復帰後も離脱した時期があり、79試合の出場にとどまり、19本塁打に終わった。

 投手陣はというと、最優秀防御率、最多勝の金子千尋(オリックス)がオフに右肘を手術して出遅れた関係で7勝、防御率3.19と不本意な結果に。チームメートで昨年パ・リーグ新記録となる40セーブをマークし、セーブ王となった平野佳寿も、故障や不振が重なり今季は抑え転向後ワーストの12セーブだった。

 昨季13勝を記録し、セ・リーグ最多勝となったメッセンジャー(阪神)、山井大介(中日)の2人も今季2ケタ勝利に届かず。山井は先発から一時リリーフに転向するなど、わずか4勝。敗戦数はワースト2位の12敗と前年に比べて大きく成績を落とした。

 一方で、福原忍(阪神)、呉昇桓(阪神)、中村剛也(西武)などは2年連続でタイトルを獲得。菅野智之は2年連続最優秀防御率を逃したが、防御率1.91を記録し、最多安打の山田哲人は史上初となる本塁打王と盗塁王のダブル受賞を果たした。

 昨季のタイトルホルダーで不振に陥った選手が多かったが、今季のタイトル獲得者は来季、結果を残すことができるだろうか。

【今季成績を落とした主な昨季のタイトルホルダー】
<最多勝>
・メッセンジャー(阪神)
13勝 → 9勝

・山井大介(中日)
13勝 → 4勝

・金子千尋(オリックス)
16勝 → 7勝

<セーブ王>
平野佳寿(オリックス)
40セーブ → 12セーブ

<首位打者>
・マートン(阪神)
.338 → .276

・糸井嘉男(オリックス)
.331 → .262

<本塁打王>
・エルドレッド(広島)
37本 → 19本

<打点王>
・ゴメス(阪神)
109打点 → 72打点
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