ニュース 2016.03.04. 19:44

30発超えは最近10年で2人だけ…枯渇する「右の長距離外野手」

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昨季13本塁打を記録した中日の平田良介
 昨季本塁打王のタイトルを獲得した中村剛也(西武)、山田哲人(ヤクルト)の2人は右打ちの内野手。その他にも松田宣浩(ソフトバンク)、中田翔(日本ハム)など長打を打てる内野手は多いが、右打ちの外野手で長距離砲というと、意外と少ない。

 ちなみに、3月5日、6日に行われる台湾代表との強化試合の侍ジャパンメンバーに選出された清田育宏(ロッテ)、平田良介(中日)の2人は昨季20本塁打に届いていない。最近10年で、日本人右打者の外野手で選手を見ても、シーズン30本塁打以上記録したのは、10年の和田一浩(当時中日)の37本、08年の吉村裕基(当時横浜)の2人だけ。20本塁打以上記録した選手も、10年を最後に出ていない。近年、長打を打てる右打ちの外野手が不足している。

 右の長距離砲外野手が育っていない中で、日本代表の平田には今後、長打力という面で期待したいところ。平田といえば大阪桐蔭高時代、3年夏に全国高校野球選手権大会・準々決勝の東北高戦で、1試合3本塁打を放つなど長打力が魅力的な選手だった。

 高校時代通算70本塁打を記録し、05年高校生ドラフト1位で中日に入団。当時の落合博満監督は、右方向に強い打球を飛ばすことのできる平田を高く評価していた。しかし、プロ入り後は広いナゴヤドームを本拠地に関係していることもあるのか、プロ入り後のシーズン最多本塁打は13年の15本。プロでは中距離打者という印象だ。

 いきなり30本塁打は厳しいとしても、シーズン20本塁打以上は、無理な数字ではないだろう。3日に行われた広島とのオープン戦では、「打った瞬間に入ると思った」と打球はレフトスタンドへ突き刺す一発を放った。

 その他にも清田や長野久義(巨人)、将来的には大田泰示(巨人)、江越大賀(阪神)、木村文紀(西武)なども長打力が期待される。人材不足となっている“右の長打を打てる外野手”は出てくるだろうか。


▼ 最近10年・30本塁打以上を放った「右打ちの日本人外野手」
吉村裕基 34本(2008年)
和田一浩 37本(2010年)


▼ 最近10年・20本塁打以上を放った「右打ちの日本人外野手」
浜中 治 20本(2006年)
G.G.佐藤 21本(2008年)
吉村裕基 34本(2008年)
和田一浩 29本(2009年)
G.G.佐藤 25本(2009年)
サブロー 22本(2009年)
和田一浩 37本(2010年)
多村仁志 27本(2010年)

※外野手登録の選手のみ

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