元同僚・ヤクルト森岡から空振り三振
昨季限りで現役を退いた元中日の山本昌氏が5日、慣れ親しんだナゴヤドームで引退登板を行った。
この日のために球団と1日契約を結び、先発登板した山本氏。現役時代同様のダイナミックなフォームでヤクルトの1番森岡と対戦し、最後は伝家の宝刀・スクリューで空振り三振を奪った。
レジェンド左腕はここで2番手・山井とスイッチ。降板時は谷繁監督ら、チームメイトと握手。ヤクルトの真中監督からは花束が贈られた。
大役を終えた山本氏は「ストライクが入ってホッとした。スピードガンを見たら114キロも出ていたので、もう少しできるかと思いました」と、笑顔で最後のマウンドを振り返った。
試合後には本拠地ファンに改めて引退の挨拶。レジェンドは「苦しいときに誰かが手を差し伸べてくれた。本当に幸せな野球人生だったと思います。また野球を勉強して、ユニフォームを着て戻ってきたい。本当に32年間ありがとうございました」などと語り、ファンの声援に感謝した。
通算219勝左腕は昨季、50歳まであと2日だった8月9日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)に先発するも、左手人さし指を負傷。懸命に練習を続けてきたが、32年間のプロ生活にピリオドを打つことを決意した。
チームのシーズン最終戦となった10月7日の広島戦(マツダ)に打者一人限定で先発登板し、前人未到の「50歳登板」を達成。この日は改めて「引退試合」と銘打ち、支配下選手として1日限りの契約を結んでいた。