立ち上がり制球で苦しむ...
待望の今季初白星を目指すヤンキース・田中将大は、現地時間4月12日(日本時間13日)に敵地・トロントでのブルージェイズ戦に先発。
当初の予定では10日のタイガース戦に先発する予定だったが、登板日が2週連続の雨天中止に。前回同様この日もスライド登板となった。
初回、田中はいきなりピンチに見舞われる。二死から3番のバティスタ、4番・エンカーナシオンに連続四球を与え、一二塁と先制のピンチ。それでも、5番のトロウィツキーをフルカウントから空振り三振に打ち取り、無失点で切り抜ける。
すると2回表、ヤンキースは制球に苦しむブルージェイズ先発のサンチェスから2つの四球などで一死二、三塁とすると、カストロの二ゴロの間に1点を挙げ、田中に援護点が入った。
援護をもらった田中はその裏、先頭のコラベソこそ四球で歩かせるが、7番・ソーンダースは見逃し三振。続く8番のマーティンと9番・ゴインズはいずれも空振り三振に斬り、三者連続三振に仕留める快投を見せる。
ところが3回裏、先頭のピラーに死球を与えると、続く2番・ドナルドソンに安打を打たれて無死一、三塁のピンチ。ここで3番のバティスタに真ん中低めのスライダーを振り抜かれ、これがセンターオーバーの2点適時打に。1-2と逆転されてしまう。
それでも田中は4回をこの試合初めての三者凡退に打ち取り、5回も無失点。立ち直りを見せ、本来の投球を取り戻していった。
3回以降サンチェスに抑えられていたヤンキース打線も6回表、二死から5番のマキャンがライトスタンドへのソロ本塁打を放ち、2-2の同点に。5回を終えて92球と球数が多かったため、田中はマウンドを降りることになったが、女房役の一発によって負けが消えた。
試合は7回の表、一死二、三塁からエルズベリーが適時打を放ち、ヤンキースが勝ち越しに成功。このリードを守り抜き、3-2でヤンキースが勝利した。
終わってみれば5回2失点という内容も、序盤3回は毎回四死球で走者を出すなど、与四死球5の数字に見られるように、コントロールに課題を残す一戦となった田中。今シーズン初勝利は次回に持ち越しとなった。
次回先発が予想されるのは、現地17日(日本時間18日)。本拠地・ヤンキーススタジアムで行われるマリナーズ戦が濃厚と言われている。
この試合、マリナーズの予想先発は岩隈久志。楽天時代の先輩であり、Wエースとして楽天を支えた“相方”でもある。
2人の投げ合いは、実現すれば初めて。日本人投手同士の投げ合いは、2013年6月25日のヤンキース・黒田博樹vsレンジャーズ・ダルビッシュ有以来のことになる。
田中、岩隈ともに今季まだ未勝利だけに、初白星を懸けた投げ合いは熱戦必至。大注目の対決となる。