昨季までの代打の切り札は高橋由伸
首位に立つ巨人は、現在チームリーグ5位の打率.252。規定打席到達者ではギャレットと小林誠司が打率2割台前半と苦しんでいるが、坂本勇人が打率.315を記録し、村田修一が.299、立岡宗一郎が.293、クルーズが.286とまずまずの成績を残す。
一方で代打陣はというと、チーム代打打率はリーグ5位の.167。昨季までの“巨人の代打の切り札”には、代打で昨季打率.395、1本塁打、9打点の成績を残した高橋由伸がいた。その高橋は昨季限りで現役を引退し、今季から巨人の監督を務める。
今季、巨人の代打陣を見ると、中井大介が代打で6試合に出場して、5打数2安打1四球、打率.400が最も高い数字。しかし、4月25日に一軍登録抹消となり、二軍で再調整となった。次いで、故障により途中出場が続いていた坂本勇人が3打数1安打、打率.333。現状では“代打の切り札”と呼べる存在がいない状況だ。
捕手の相川が代打で出場も
そのため、捕手の相川亮二が代打で登場する機会が増えている。今季は3試合に出場しているが、3試合とも代打での出場。今季初打席となった4月14日のヤクルト戦では、オンドルセクからセンター前ヒットで出塁した。
ただ、捕手である相川を代打で起用したときに、先発マスクを被る捕手に故障などがあった場合、代わりに出場する捕手が不足するという懸念もある。実際に緊急事態に備えて“第3の捕手”として内野手の寺内崇幸を捕手の練習をさせていた。
万が一に備えて寺内が捕手練習を行っていたが、26日に捕手の実松一成を一軍昇格させた。これで捕手3人体制となったが、代打で登場することが多かった大田泰示が二軍落ち。
26日に一軍登録されている野手で先発出場することの多い選手を除くと、代走のスペシャリスト・鈴木尚広を始め、相川、片岡治大、寺内、松本哲也、吉川大幾、辻東倫といった代走・守備固めで起用したい面々が揃う。
高橋由伸が引退した今、二軍再調整となった中井、大田、昨季代打で打率.300、2本塁打、7打点をマークしたが二軍で調整が続く堂上剛裕の奮起が求められる。