ニュース 2016.04.30. 18:00

あれから3年…高校3年生となった侍ジャパンU-15メンバーの今

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甲子園球場で幾多の名ドラマを繰り広げられてきた
 2013年11月、「結束」「世界最強」をスローガンに各カテゴリーの野球日本代表が「侍ジャパン」として統一され、全カテゴリーで同じユニフォームを着ることとなった。この時、中学生のカテゴリーとなるU-15代表は同月に愛媛・松山で行われた「15Uアジアチャレンジマッチ2013」に出場。韓国、チャイニーズタイペイ、松山市選抜と戦い3戦全勝で優勝している。あれから3年、この時代表に選ばれた選手たちは今年高校3年生となった。

 トップチーム・中田翔(日本ハム)、大学代表・大瀬良大地(九州共立大→広島)、U-18代表・森友哉(大阪桐蔭→西武)らとともに、U-15の代表として全世代結束式に出席したのが当時千葉市シニアのピッチャー・藤平尚真だった。

 中学3年生ながら184センチの長身で140キロを超えるストレートを投げ込み、将来を嘱望された。藤平は松坂大輔(ソフトバンク)、涌井秀章(ロッテ)を輩出した神奈川の名門・横浜高校に入学。2年春まではケガなどで目立った活躍はできなかったが、背番号1をつけた夏は公式戦初完封を記録し本来の力を発揮し始める。

 新チームとなった秋は県大会を制し球速も150キロを超え、更なる進化を見せた。続く関東大会では常総学院に敗れたが、本格派の高校生右腕としてドラフト上位候補の一人として名前が挙がっている。今春の神奈川県大会では準々決勝の東海大相模戦に先発。8回途中でマウンドを降りたが延長11回に自らのバットで試合を決め、昨秋に続いて東海大相模を退けた。

 藤平同様に当時U-15代表で騒がれたのが東京神宮シニアの五十幡亮汰だ。主に1番打者を担った五十幡の武器はその快足。中学の部活では陸上部に所属し全中で100m、200mで優勝するアスリートであった。高校は栃木・佐野日大に進学。1年夏からレギュラーで出場し、その快足はプロのスカウトも注目をしている。入学以降、甲子園は未だ出場していないだけに、最後の夏に懸ける思いは強い。

 今年は8月30日から台湾でU-18アジア選手権が行われるが、その一次候補選手には3年前のU-15代表から2人選出されている。常総学院・鈴木昭汰は1年秋からエースとしてマウンドを任され、昨春、今春と2年連続でセンバツに出場。早川隆久(木更津総合)、高橋昂也(花咲徳栄)、大江竜聖(二松学舎大付)とともに関東を代表する左腕として名を馳せる。

 もう一人は秀岳館の堀江航平。内野手登録ながらも本来は投手で、今春のセンバツでは主に先発投手として登板しベスト4入りに貢献した。2人とも2度目の侍ジャパン入りが大いに期待される。

 今春のセンバツ出場組では関東一・本橋慶人、明徳義塾・大北海斗。大阪桐蔭・越智泰弘はケガでベンチ入りができなかったため、これからの巻き返しを狙う。他にも京都翔英で1年から4番に座っている石原彪(つよし)、桐光学園の中軸を担う大坪亮介、日大三高のキャプテン・宮木紳道など各校の中心選手として成長していった。3年夏の甲子園で、U-15でチームメイトだった選手たちが対戦するのも一つの楽しみとなるだろう。
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