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ムネリンが自著「閃きを信じて」を通してファンに伝えたい思いとは?

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メジャー再昇格を目指す川崎宗則

ブルージェイズ時代のエピソードを本人が開設!?


 現在はカブス傘下の3A・アイオワでプレーしている川崎宗則。内外野を守れ、また勝負強い打撃を持つ貴重な戦力として、早期メジャー再昇格が待ち望まれている存在だ。

 そんな川崎が、開幕直前の3月31日に自身2冊目の著書「閃きを信じて」(ぴあ)を出版していたのはご存じだろうか。

 2012年にシアトル・マリナーズでメジャーリーグのキャリアをスタートさせた川崎。まえがきで「『この4年間、僕がアメリカでどれだけ楽しく野球をしているか』を感じてもらえるようなエピソードが集められている」と記したように、その彼がアメリカとカナダでプレーする中で遭遇した体験や、考えて来た内容を集大成にしたというものだ。

 『移動の飛行機の中でDZ OZMAの曲に合わせてノリノリで踊っているところをチームメイトのホセ・バティスタに盗撮(!?)され、Twitterにアップされていた』とか、『元日本ハムのルイス・ヒメネスとマイナーで同室となり意気投合する一方、2人ともいびきが強烈だったことに気付き、「お互い治そうぜ」と一緒に医者に行った』というエピソードが紹介されるなど、彼の性格をそのまま隠すことなく、メジャーやマイナーでの体験を赤裸々に披露している。

 2013年5月26日にサヨナラヒットを放ったあとの“伝説のヒーローインタビュー”の裏側にも本人自ら触れており、とにかく川崎がアメリカで生き生きと野球をし、さらに生活面でも思いっきり楽しんでいる姿が行間から伝わってくる。とびきりの明るさにあふれた内容となっている。


厳しい状況に陥ったとしても、必ず乗り越えられる……そのヒントが随所に。


 一方で日米での野球観の違いにも触れ、どうやってそのギャップを乗り換えてきたかという記述も興味深い。

 よく日米の差で言われる練習時間の差についても、「マリナーズでの最初の1年間はものすごく気持ちが悪かった」と正直に語るが、それを克服するためにどのように意識を変えて対応できるようになったかというエピソードには、我々にとってもなるほどとうなずかされる視点を提供してくれている。

 また、マリナーズを解雇となった時の心境と、その落胆からどうやってメジャーでプレーし続けるために気持ちを切りかえたか、といった部分からは、我々読者としてもピンチに陥った時にどうやってそれを乗り越えるか、と言う点を考える上で大きなヒントを提供してくれる内容となっている。

 そんな彼の体験談がちりばめられたこの本の随所から伝わってくるのは、厳しい状況だと周囲から思われていようが、自分自身を信じて、その環境を楽しみ全力で頑張っていれば、それだけでハッピーなんだぜ、という心の持ち方だ。

 「僕が話せるのは『心の底から本当に参ったことなんて、4年アメリカでやっていてひとつもない』ということ」
 「やりたいことがあって自分の足と意志があるなら、皆さんも安心してアメリカに、そして世界に出ていってください」
 「言葉は通じなくても心は通じる。怖がる必要なんて、なにもないんだよ」


 “Don’t think too much!! (考えすぎるな!)”というサブタイトルの通り、川崎はアイオワの抜けるような青空のもと、今日も白球を無心に追いかけ、野球が出来る喜びをかみしめ、毎日を楽しんでいることだろう。

 彼のファンにはもちろん、そうでなくても仕事で悩んでいたり、つらいことがあった時に本棚から取り出し、ぺらぺらとページをめくるだけで、元気を取り戻せる言葉が随所にちりばめられた一冊だ。

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