ニュース 2016.05.26. 17:15

勝負強さが光るロッテ・井口 球界最年長野手の存在感

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ロッテの井口資仁
 昨年、山本昌、谷繁元信、和田一浩、小笠原道大、高橋由伸、西口文也など大物選手の引退が相次いだ。そんな中、今年野手の現役最年長となったのは現在41歳のロッテ・井口資仁だった。メジャー時代を含めて今年でプロ20年目と節目の年となった井口。その球歴は華やかなものである。

 青山学院大から鳴り物入りでダイエー(現ソフトバンク)に入団。プロ1年目の1997年、プロ初本塁打が満塁弾という鮮烈なデビューを飾る。その後、ショートからセカンドにコンバートされると01年には30本塁打、44盗塁と飛躍を遂げ、初のタイトルとなる盗塁王を獲得。

 小久保裕紀、松中信彦、城島健司らとともにダイエー強力打線の一翼を担った。05年には海を渡り、シカゴ・ホワイトソックスと契約。2番打者としてオジー・ギーエン監督が掲げる「スモールボール」の重要な役割を果たし、チームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献する。その後はパドレス、フィリーズとチームを渡り歩き、09年には日本へ戻りロッテでプレーする。


 ロッテ1年目は主に4番を任され、チームが下位に低迷する中、打率.281、19本塁打と結果を残す。翌10年には開幕から3番を任され、リーグ3位から日本一となった「下剋上」に大きく貢献する。井口自身も103打点を挙げ、リーグトップの112四死球と次の打者へつなぐ献身的な姿勢が目立った。

 翌11年以降も不動のセカンドとしてプレーしてきた井口は13年7月26日の楽天戦で田中将大から本塁打を放ち、日米通算2000本安打を達成する。14年には開幕からファーストに入り新境地を見せるが、この年から出場機会が減少。昨年は87試合の出場と日本では2000年以来となる100試合未満の出場に終わった。


 そして今年、開幕からファーストは井上晴哉が守り、ベンチを温める状況が続く。それでも今季初スタメンとなった4月10日の西武戦では、今季初本塁打となる3ランを放ちその存在感を発揮。さらに5月5日の楽天戦では8対8で迎えた9回表、満塁のチャンスに代打で登場すると勝ち越しの2点タイムリーと勝負強さを見せつける。圧巻だったのは5月14日の楽天戦。12対12で迎えた延長10回にサヨナラ打を放ち約5時間に及んだ乱打戦に終止符を打った。

 チームでは井口と親子ほどの年齢差がある高卒ルーキーの平沢大河がスタメン出場するなど、若い力の台頭が著しい。そんな中で、酸いも甘いも知り尽くしたベテラン・井口の経験や存在はロッテにとって大きな財産となっている。

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