待望のエース復帰も...
中日ファンにとって、言葉も出ないほどのひどい試合だった…。
6月4日、ナゴヤドームで行われたセ・パ交流戦の中日-楽天(2回戦)。中日の先発は、左肘痛で戦線離脱していたエースの大野雄大。ケガからの復帰を果たし、約2カ月ぶりとなる一軍のマウンドだった。
大声援を浴びて、ナゴヤドームのマウンドへと戻ってきた左腕。ところが、ファンの期待とは裏腹に大乱調という“失態”を犯してしまう。
先頭の岡島をいきなり四球で歩かせると、続く2番・吉持はセオリー通り送りバントの構え。しかし、大野はまったくストライクが入らず、吉持に対しても四球。連続四球で無死一、二塁となる。
つづく3番の茂木は、再び送りバントの構え。茂木は丁寧にゴロを転がし、打球は投手の前へ。マウンドを降りてきた大野がゆっくりとバント処理し、ランナーの進塁を確かめながら一塁へ送球するも、これがまさかの大暴投。
走者ががホームへ帰り、楽天は何もせずに1点を先制。大野はしかめっ面で天を仰いだが、スタンドは大騒ぎ。「ふざけるな大野!なにやってんだ、こらー」。週末の試合、そして大野の復帰を楽しみにしていた中日ファンから容赦ない罵声が飛んだ。
その後、無死二、三塁で試合が再開。次打者のウィーラーは二ゴロに打ち取るも、この間に三塁走者が生還して2点目。次の松井稼をまたしても四球で歩かせると、次打者の中川は再び二ゴロ。またもこの間に走者が生還し、大野は無安打ながらもいきなり3点を献上してしまった。
立ち上がり以外は本来の投球を取り戻したものの、初回の3点が最後まで重くのしかかる。中日はそのまま0-3で敗れ、連敗が3に伸びた。
ミスのオンパレードに、指揮官も苦い顔。チームの連敗も伸び、エースとして期待には応えることが出来なかった大野であるが、これから上位進出を伺っていくうえでエースの力は不可欠。ある意味ド派手に復帰を飾った大野が、ここからどんな投球を見せてくれるか。これからが重要だ。