ニュース 2016.06.24. 06:30

名門・PL学園が挑む最後の夏 組み合わせ抽選会はいよいよ

 夏の甲子園優勝実に7回。名門PL学園の、最後の夏が始まろうとしている。

 桑田真澄、前田健太ら、なんと総勢82人もプロ野球選手を輩出したPL学園。特にKKコンビと呼ばれた桑田・清原が在籍した1980年代には、まさに夏の甲子園はPL一色だった。桑田ら最強世代が抜けた後も、立浪和義、宮本慎也、松井稼頭央、福留考介、前田健太と、いずれも球界を代表する選手を輩出した、野球の名門校だ。

 しかし、近年、野球部の衰退が顕著となり、昨年には部員募集を中止。現在は3年生部員12人しかいない。甲子園は2009年の夏の大会を最後に、“無縁”となっている。現在、大阪代表と言えば「大阪桐蔭」の名前がまず挙がる。かつての大阪といえば「PL」と呼ばれていたころは、一昔前の話となってしまった。

 監督不在となった2013年には、近畿大会で野球経験の無い正井校長が監督を務め、近畿大会1回戦敗退。今年度からは同校事務職員で剣道部OBの川上祐一氏が監督に就任。同時に夏の大会終了後の休部を発表した。

 かつて日本中を席巻した強豪チームの幕が閉じようとしている。昨年の大阪大会では、3年生の活躍で準々決勝まで駒を進めたが、大体大浪商に1-2で敗れた。今年はその3年生が去り、一般入試で入学した3年生12名だけの戦いになる。

 紅白戦さえできないチーム編成。甲子園出場は難しいのかもしれない。もはや1勝することも困難かもしれない。PL学園は、文字通りの最後の夏。初戦には大勢の報道陣が詰めかけることが予想され、半ば決勝戦のような雰囲気になるのかもしれない。

 甲子園名物だった、あのアルプススタンドに映し出された「PL」の一文字は、もう見られないのだろうか。注目の組み合わせ抽選会は6月24日、大阪天王寺で行われる。
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