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“投壊”ヤクルトに光明…帰ってくる剛腕は逆襲の切り札となるか

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ヤクルトと支配下登録選手として契約を結び、笑顔で記者会見する由規=5日午前、東京都港区(C)KYODO NEWS IMAGES

昨季王者がまさかの出遅れ


 セ・リーグ王者が苦戦を強いられている。

 7月に入って最下位は脱出したものの、ここまでちょうど80試合を消化して36勝43敗1分の借金7。独走する首位・広島とのゲーム差は11.5にまで開き、連覇への道のりは険しいものとなっている。

 それでも、野手陣は昨年と同様リーグ屈指の破壊力を発揮しており、チーム打率.267はトップの広島と1厘差の2位。本塁打66も、得点359も広島に次ぐ2位。“リーグ最強打線”の座は広島に譲る格好になっているものの、やはり今年も打つ方は申し分ない。

 ただし、それでも苦戦を強いられている要因は投手陣の弱体化にある。チーム防御率4.97は12球団ワースト。単純に1試合平均で5点近く取られるというのだから、いくら自慢の強力打線があってもなかなか勝ちは拾えない。

 ちなみに、リーグ5位の巨人でも防御率は3.72。ヤクルトは悪い意味でずば抜けてしまっているのだ。


リリーフより誤算だった先発陣の不調


 開幕前から不安があったように、守護神トニー・バーネットのメジャー移籍に加え、オーランド・ロマンも退団。強固だったリリーフ陣を作り直す必要があったのは事実であり、そこで苦戦した感は否めない。

 ただし、そこはある意味予想ができたところ。それ以上に深刻だったのが、先発陣の不調である。

 ここまで80試合の先発防御率は5.30。ここまでチーム36勝のうち、先発投手が挙げたものは19。半数近い17勝はリリーフ投手についているのだ。

 チーム最多勝は村中恭兵の5勝。「5勝」で最多という寂しさもさることながら、村中の5勝のうち4つはリリーフとして挙げたもの。先発投手では小川泰弘と石川雅規の両輪が4勝に留まるなど、今年は軸として戦えるエースがいない。以下が主な先発投手の昨年との比較である。


・小川泰弘
[昨季] 27試 11勝8敗 防3.11
[今季] 14試 4勝3敗 坊4.22

・石川雅規
[昨季] 25試 13勝9敗 防3.31
[今季] 10試 4勝5敗 防5.30

・山中浩史
[昨季] 9試 6勝2敗 防3.24
[今季] 10試 3勝6敗 防4.70

・館山昌平
[昨季] 11試 6勝3敗 防2.89
[今季] 2試 0勝2敗 防9.90

 昨季は2ケタ勝利達成者こそ2人も、チーム防御率は3.31と安定。強力リリーフ陣にスポットが当たりがちであったが、優勝の裏には先発投手の奮闘があったことも忘れてはならない。


帰ってきた「背番号11」


 そんなチームに、明るいニュースが舞い込んできた。由規の支配下登録である。

 7月5日の朝に球団公式Twitterにて発表されると、そのツイートは瞬く間に拡散。5000近いリツイートを集め、いいね!(お気に入り)は5400を超えた。(※5日・13時30分時点)

 「同じ11番だけど、フレッシュな気持ちで11番のユニホームを着て、新生“11由規”として頑張ります!」という本人の決意とともに投稿されたつぶやきに対し、ファンからは

「おかえりなさい!」
「ずっと待ってた!がんばれ!」
「復活楽しみにしています!」

 といったエールが大量に送られている。


 大きな期待を背負い、神宮のマウンドに帰ってくる背番号11。登板は9日の中日戦が有力視されており、実現すれば2011年9月3日の巨人戦以来、5年ぶりの一軍マウンドということになる。

 由規だけでなく、6日にはかつてのエース・館山昌平の復帰戦も予定されており、“大暴れ”で謹慎となったオンドルセクも謝罪をして球団と和解した。これから勝負の後半戦に向けて、苦しんだ投手陣に役者が戻ってくる。

 苦しむ昨季王者に差し込み始めた光明……。真中ヤクルトの逆襲が、セ・リーグの後半戦を盛り上げる。
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