パの運命を左右する3連戦
今日からの3連戦が、パ・リーグの運命を左右すると言っても過言ではないかもしれない。
札幌ドームで行われる日本ハム-ロッテの3連戦。パ・リーグ2位のロッテを、0.5ゲーム差で追いかける日本ハムが本拠地で迎え撃つ。
オールスター前で50勝に到達し、積み上げた貯金は「27」…。圧倒的な強さで勝ち進むソフトバンクに、必死の思いで食らいついていったのがこの両者であった。
ロッテは貯金15、日本ハムは貯金14。互いにオールスター前の戦いぶりとしては文句なしの戦績。逃げるソフトバンクの独走を許さず、パ・リーグの灯火を消さないように守ってきた両チームが、ここで直接対決を迎える。
両チームともに絶好調!
2位・ロッテは、西武との3連戦で3連勝。勢いに乗って札幌へと乗り込む。
初戦はエース・涌井が9回1失点の力投。勝ち星はつかなかったが、サヨナラ勝ちを呼びこむ魂の投球を見せる。2戦目は、1点を追う7回に加藤翔平、細谷圭、角中勝也のタイムリーが飛び出し、今季22度目の逆転勝ち。3戦目は唐川侑己が西武打線を8回途中2失点に抑え、勝利した。
一方の日本ハムは、なんと現在11連勝中。連勝がはじまる前の6月18日終了時点を振り返ると、首位・ソフトバンクとは11.5ゲーム、2位のロッテとは5ゲームの差あったが、一時はロッテを抜いて2位に浮上。ソフトバンクとの差も6.5ゲームにまで詰めた。
連勝中、一際輝いていたのが先発投手の安定感。11連勝中の先発防御率は、リーグトップの2.03。この3連戦で先発が予想されるエース・大谷翔平は、期間中の3試合に先発し、23イニングを投げて無失点。驚異的な投球を見せている。
この3連戦はどうなる?
対戦成績で見ると、今季は7勝4敗でロッテが勝ち越し中。特にここ6戦は5勝1敗とロッテ優勢なようにも見えるが、“今日からの3連戦”というところで見ると、そうかんたんには行かない。
【3連戦の予想先発投手】
▼ 7月8日(金)
日本ハム(高梨裕稔)- ロッテ(二木康太)
▼ 7月9日(土)
日本ハム(有原航平)- ロッテ(石川歩)
▼ 7月10日(日)
日本ハム(大谷翔平)- ロッテ(スタンリッジ)
日本ハムは、1週間前に首位・ソフトバンクを相手に3連勝を成し遂げた時のローテ・高梨裕稔、有原航平、大谷翔平という3人が先発する予定となっている。
それぞれロッテ戦の対戦成績を見ると、高梨は先発での登板はないものの、リリーフの4試合で0勝1敗、防御率1.59を記録。有原は3月27日の試合で8回無失点の好投を見せるなど、2試合の登板で1勝1敗、防御率1.69と好成績を残す。
大谷は3試合で1勝1敗、防御率3.00と数字的には2人比べると劣るが、いずれも苦しんでいた序盤戦でのもの。さらに札幌ドームで対戦した4月17日のゲームでは8回2失点の好投も見せている。
どちらが競り合いを制し、ソフトバンクを追いかけていくのか。この2位と3位の直接対決が、前半戦の大きなヤマ場となる。今後のパの戦い方を占う札幌での決戦に注目だ。