後半戦のチーム防御率がリーグ2位
オリックスは春先、一時チーム防御率5点台と苦戦していたが、チーム防御率は3.99まで回復した。春先に苦しんでいた金子千尋、西勇輝が本来の姿を取り戻し、昨季までクローザーを務めていた平野佳寿が抑えに復帰してから安定感が出てきた。後半戦のチーム防御率はリーグ2位の2.71を記録する。
特にリリーフ陣は、オールスター以降の救援防御率がリーグトップの1.50と、抜群の安定感を誇る。その中でも安定した投球を見せているのが、左の海田智行と抑えの平野だ。海田は開幕二軍スタートも、5月3日に今季初昇格を果たすと31試合に登板して、防御率2.48を記録する。8月10日の首位・ソフトバンク戦では1点リードの8回から登板し、柳田悠岐、中村晃から三振を奪うなど、1イニングを完璧に抑え、勝利に貢献した。
その試合の最後を締めた平野は、6月18日の広島戦で失点したのを最後に、16試合連続無失点中。昨季は精彩を欠き12セーブに終わり、今季はセットアッパーで開幕を迎えていたが、抑え失敗が続いたコーディエに代わって、再び抑えの座に返り咲いている。
後半戦の成績がリーグ3位
リーグ5位に沈むオリックスだが、後半戦だけの成績を見ると、13勝11敗でリーグ3位に位置する。
特に前半戦2勝10敗と大きく負け越していたソフトバンクに対して、後半戦は5勝1敗と勝ち越す。8月9日から11日にかけて京セラD大阪で行われた3連戦では、2年ぶりにソフトバンク戦、同一カード3連勝を達成した。
この3連戦、勝利に大きく貢献したのが投手陣だった。初戦に先発した西は腰の張りで、5回で降板したものの、5回を無失点。後を受けて登板した東明大貴が3イニングを無失点、9回は平野が1回を無失点に抑えて、今季9度目の零封勝ち。
2戦目は、山田修義が6回2失点と試合を作り、7回から比嘉幹貴が1イニングを無失点。2-2で迎えた7回裏にオリックスが勝ち越し、8回から海田、平野のリレーで1点のリードを守り切った。そして、3戦目はエース・金子が6回2失点と試合を作り、7回からは海田、平野で1点差ゲームをモノにした。
3位ロッテに15.5差をつけられているが、投手陣が復調し明るい兆しを見せている。投手陣を中心とした守り勝つ野球で、ソフトバンク、日本ハム、ロッテといった上位チームに勝ち越し、パ・リーグを盛り上げていきたいところだ。