ニュース 2016.08.18. 20:10

作新学院が5年ぶりの4強!今井は最終回に152キロ計測で3戦連続完投

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【夏の甲子園】大会12日目・第4試合の結果
第98回 高校野球選手権大会
作新学院 3 - 1 木更津総合
<準々決勝 8月18日>

 「第98回 全国高校野球選手権大会」も、大会12日目が終了。準々決勝の4試合が行われた。

 第3試合では、作新学院(栃木)と木更津総合(千葉)の関東勢が4強入りを懸けて対戦。好投手による投げ合いで、わずか1時間41分で終了した一戦は、作新学院が序盤の本塁打攻勢で3-1と勝利を収め、5年ぶりに4強入りを果たした。

 作新学院は初回、この試合まで2試合連続完封中・18イニング連続無失点の左腕・早川隆久(3年)から先制点を挙げる。二死走者なしから、3番の入江大生(3年)が振りぬいた打球は左中間スタンドへ。入江の大会史上7人目となる3試合連続の一発により、1点を先制した。

 2回は三者凡退となるも、3回には一塁に走者を置いて2番・山ノ井隆雅(3年)が高めの球を強振。ボールはライトスタンドへ消えた。チャンスらしいチャンスこそ作れなかったものの、2本の本塁打で3-0。リードを広げ、試合を優位に進めていく。


 一方、作新学院の先発は今井達也(3年)。ここまでの2試合を一人で投げ抜き、前日の花咲徳栄(埼玉)戦では今大会最速となる152キロもマークした剛腕右腕が、この日も好投を披露する。

 2試合連続で2ケタ三振を奪っている今井は、この日も初回から三振の山を築く。5回にはヒット2本を許し、二死ながら二、三塁とピンチを招くも、最後はど真ん中147キロのストレートで見逃しの三振に仕留め、6つ目の三振を奪った。

 今井は7回、この日許した4本目のヒットがタイムリーとなり1点を失うが、好守にも助けられて後続を断ち切る。タイムリーに続く四球で一、二塁と一打同点のピンチを迎えるも、ここは見事な牽制で二塁走者を仕留めてピンチを脱出。主導権は譲らない。

 続く8回には、「流れが相手に行く中、守りで攻めの姿勢を出したい」という小針崇宏監督の狙いによって7回途中からレフトに入った鈴木萌斗(2年)の起用が大当たりする。

 一死一塁からレフト線を破る二塁打を打たれるが、これをレフトの鈴木とショート山本拳輝(3年)が見事な中継プレーで繋ぎ、ストライク送球で本塁タッチアウト。2点のリードを死守した。

 7回、8回と疲れの見えた今井も、これに応えるように9回にギアを上げる。最終回ながらこの日最速となる152キロをマークすると、最後は投げ合った早川から空振りの三振。最後に9つ目の三振を奪い、被安打6の1失点完投勝利を挙げた。

 休養日を挟んで行われる20日の準決勝では、第1試合で明徳義塾(高知)と対戦することが決定。春夏連覇を達成した1962年以来となる決勝進出を目指す。


▼ 作新学院・小針崇宏監督
「1点を争ういいゲームができた。攻撃よりも追い上げられたところで本塁タッチアウトや牽制アウトで、全員で守れたことが試合の流れを引き寄せられた。牽制は指示ではなく、普段からピッチャーと野手でやっていること。いいタイミングで決まってくれた」

▼ 作新学院・今井達也
「新チームになった時は、ここまで来られると思っていなかったので、とにかくうれしい。早川投手が相手だったので、できるだけ点を取られないように投げた。疲れがある中で最終回152キロを投げられたのは良かった」
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