ニュース 2016.08.20. 15:35

明徳義塾、失策と拙攻に泣く…本来の姿見せられず準決勝で散る

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【夏の甲子園】大会13日目・第1試合の結果
第98回 高校野球選手権大会
作新学院 10 - 2 明徳義塾
<準決勝 8月20日>

 「第98回 全国高校野球選手権大会」は大会13日目を迎え、残すところ2日となった。決勝進出を懸けた準決勝の第1試合では、明徳義塾(高知)が2002年以来の決勝進出を目指して作新学院(栃木)と対戦するも、2-10の完敗。14年ぶり日本一への道は断たれた。

 明徳は4つのエラーがことごとく得点に繋がるというらしからぬ守備の乱れで自らを追い込むと、打っても10安打を放ちながら2点という拙攻に泣いた。


 先発は、準々決勝の鳴門(徳島)戦で3安打完封の好投をした中野恭聖(3年)。ところが初回、一死後にファーストゴロを西浦颯大(2年)がトンネルして走者を出すと、盗塁と四球を許し二、三塁とされたところから二塁打を浴びて2点を失う。

 後攻の明徳義塾は初回、一死満塁と同点・逆転のチャンスを迎えたが、1年生の5番・谷合悠斗が併殺に倒れ、相手の先発・今井達也(3年)の立ち上がりを助けてしまう。

 3回にも連打などで3点を失い0-5。序盤からもう1点もやれない展開となる中、3回に反撃。一死から2番の西村舜(3年)がレフトポール際へのソロ本塁打を放ち、1点を返す。さらに二死一、三塁とチャンスは続いたが、ここは大北海斗(3年)が内野ゴロに倒れ、追い上げることができない。

 すると4回にも3本のタイムリーで3点を失い、中野はここで降板。1-8となってからマウンドに上がった金津知泰(3年)は後続を打ち取り、なんとか望みをつなげる。

 するとその裏、7番の高村和志(3年)がショート悪送球で先頭打者出塁すると、続く今井涼介(2年)がショートへの当たりを気迫のヘッドスライディングで内野安打にする。さらに犠打で二、三塁とチャンスを広げると、トップバッターの立花虎太郎(3年)がレフトへの犠牲フライ。すぐに1点を返した。

 反撃の姿勢を見せるも、直後に犠牲フライで1点を失い2-9。点差を縮めることができない中、6回にもエラーから走者を出すと、ライト前ヒットに処理のもたつきが絡んでまた1失点。2-10とダメ押しの10点目を奪われた。

その裏には、先頭打者の高村がヒットで出塁するも、次の今井が併殺。この回から2番手として登板した宇賀神陸玖(3年)の立ち上がりも助けてしまい、追い上げのきっかけをつかめなかった。

 それでも諦めることなく、7回には一死から3連打で満塁のチャンスをつくる。しかし、後続が倒れて三者残塁。ヒットの半分以上が長打だった相手に対し、明徳は単打続きで1点が奪えない。

 残塁の数だけが増える嫌な流れを変えることができず、思わぬ大敗で決勝進出を逃した。

▼ 明徳義塾・馬淵史郎監督
「守備のミスなどで初回の失点が痛かった。その後も失点を重ね、序盤の失点が重く響いた。攻撃も満塁でダブルプレーなど、あと1本、あと1点が入っていればというところで点が入らなかった。2、3点は取れる自信があったが、代打の切り札を使うような展開にはならず、点差が開き後手後手に回ってしまった」
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