春先は打撃不調…
11.5あったソフトバンクとのゲーム差をひっくり返し、首位に立った日本ハム。投打に圧倒的な存在感を見せる大谷翔平、本塁打リーグトップのレアード、両リーグ最多の104打点をマークする中田翔といった中軸の活躍が目立つが、彼らの前を打つ1番・西川遥輝の存在を忘れてはならない。
春先は状態が上がらず3・4月の月間打率は.235。5月に入ってからも復調の兆しを見せることができず、5月17日のソフトバンク戦後には打率を.211まで下げた。しかし、翌18日のソフトバンク戦で代打本塁打を放つと、この試合から5試合連続安打をマークする。
尻上がりに調子を上げていった西川は、6月と7月の月間打率は.329、8月が打率.383、9月も打率.371を記録。一時2割台前半まで下がった打率は、気が付けばリーグ2位の.314へと上昇した。打順も春先は9番を打つことが多かったが、後半戦に入ってからは1番打者での出場が増えた。
現在35試合連続出塁中
好調が続く西川だが、7月31日のソフトバンク戦から35試合連続出塁中。
【7月31日からの西川の主な打撃成績】
打 率:.386(1位)
安 打:51(2位)
四 球:29(1位)
盗 塁:11(3位)
得 点:27(4位)
出塁率:.500(1位)
※()は期間中のリーグ成績
期間中の打率.386、四球29、出塁率.500はパ・リーグトップの成績。特に際立っているのが出塁率だ。出塁率は驚異の.500を記録と、2回に1回は出塁している計算になる。この数字は、シーズンを通じてリーグトップの.446を記録する柳田悠岐(ソフトバンク)を上回る。
また勝利した10日の楽天戦では、両チーム無得点で迎えた3回無死走者なしの打席で、ピッチャー強襲の内野安打で西川が出塁すると、続く近藤健介のタイムリーで先制のホームを踏むなど、この日4度出塁したが、2度ホームに生還した。
“1番・西川”が出塁してチャンスを作り、クリーンナップで還すという攻撃が確立されつつある。先発の有原航平、抑えのマーティンが登録抹消するなど、ここへ来て投手陣が少し疲れ気味。勝利するためにも、投手陣の援護が必要になってくる。4年ぶりのリーグ制覇に向けて“1番・西川”の出塁がますます重要になってきそうだ。