田辺監督の退任が決定…気になる後任人事は?
9月29日、西武ライオンズの2016年シーズンが終わった。
チームは1976年から81年の6年連続以来となる3年連続Bクラスに低迷。田辺監督は「伝統と歴史のある球団にあってはならないこと」として、その責任をとって辞任すると28日の試合後に表明した。
「必ずや生まれ変わったライオンズを来季、見せてくれるでしょう」。29日の試合後に行われた最終戦セレモニーで、指揮官はファンに最後の挨拶をした。
“生まれ変わったライオンズ”――。
後任監督に関しては、ここに来て中日の辻発彦一軍作戦兼守備コーチが濃厚と報じられている。9月に入って以降、前ソフトバンク監督で球団OBでもある秋山幸二氏や元ヤクルトの宮本慎也氏といったところから、潮崎哲也ヘッド兼投手コーチの昇格など、多くの名前が挙がり注目を集めていた。
そこでベースボールキングでは、28日と29日の試合前に西武プリンスドームへ来場していた西武ファン100人を対象に、“次期監督”についての想いを聞いてみた。
“西武黄金時代”を知るOBに多くの票
最も多かった声は、秋山幸二氏を推す声であった。
・「西武OBだから」
・「黄金時代のスーパースター」
・「ソフトバンクでの実績がある」
・「もう一度ライオンズのユニフォームを着ている姿を見たい」
などなど、西武の黄金時代を知るOBであり、ソフトバンクの監督として同チームを優勝へと導いた“経験”を評価する声が寄せられた。また、「華がある」、「秋山監督グッズが欲しい」といった秋山氏自身の人気の高さもうかがえた。
一方、報道で次期監督就任が有力視されている辻氏を望むファンもいた。
・「今まで一度も(監督を)やっていないから見てみたい」
・「(現役時代の)守備が上手かった」
・「辻さんなら立て直せる」
こういった具合に、現役時代の堅実なイメージに加え、指導者としての豊富な経験に期待する声が聞かれる結果に。
今季の西武は失策の多さが目立ち、シーズン通算の失策数は12球団ワーストの「101」。まだ全試合を終えていないものの、優勝した日本ハムの「74」と比べるとその差は歴然だ。
守備面の立て直しが急務であることはファンの目から見ても明らか。現役時代に8度のゴールデングラブ賞を獲得し、黄金時代の西武を守備面でも支えた辻氏に期待したくなる気持ちも理解できる。
また、『秋山監督・辻ヘッド』という意見も多かった。
・「秋山さんは、(現役時代に)バック転とかパフォーマンスがすごかったので、監督としても目立ちそう。チーム作りは辻さんにしっかりやってほしい」
・「この2人のタッグなら最高」
と、興奮した様子で話すファンも見受けられた。
その他、候補のひとつに挙げられる潮崎氏の内部昇格、元監督の渡辺久信氏(現球団シニアディレクター)や東尾修氏の復帰、かつてキャプテンとして活躍した元西武の石毛宏典氏など、“黄金時代”を知るOBの監督就任を望むファンが多数を占めた。
チーム一新のために“新しい風”という声も
一方で“新しい風”を取り入れてほしいという声もあった。
監督候補として名前が出た宮本氏(五輪の主将も務めた経験や45歳と若く現役の選手に近い存在でもある)や、中畑清前DeNA監督(熱い野球をしてくれそう)、休養中の谷繁元信中日監督(キャッチャーの強化が期待できる)。
また、少数ではあるが、元ロッテの里崎智也氏(的確な解説で論理的)や、元巨人の桑田真澄氏(プロ野球界に戻ってきてほしい)、元ヤンキースの松井秀喜氏などを推すファンも。
誰になろうとも、望むことはただ一つ…
西武ファンからは本当に様々な意見が寄せられた。しかし、結局のところファンの望みは共通している。
“もう一度、強い西武が見たい――”
そのために、「もう一度、イチからチームを作り直してほしい」、「若手の育成」、「守備の強化」といったところが、次期監督には望まれている。
ある女性ファンは言った。
「誰に決まっても、それについていく。ライオンズを信じているから」。
そんなファンの想いを裏切らない結果を、来季は期待したい。
【西武ファンが望む時期監督】
回答数100(複数回答あり)
秋山幸二氏 55(&辻発彦コーチ 6)
宮本慎也氏 10
潮崎哲也氏 7
辻発彦氏 6
分からない・特にいない・決まったら誰でも 6
渡辺久信氏 3
谷繁元信氏 3
その他 15