各球団の先発事情は!?
山口俊(DeNA)が8日、国内FA権の行使を表明したとの報道が出た。
岸孝之(西武)も2日にFA権行使を表明しており、ここまで先発では2人がFA権宣言する見込みだ。先発に悩む球団も多く、“計算”できる投手は各球団欲しいところだろう。
各球団の先発事情を見ると、阪神はメッセンジャー、能見篤史、藤浪晋太郎、岩貞祐太の4人、広島、ソフトバンク、ロッテ、オリックスの4球団は3人が規定投球回に到達した。10年ぶりに日本一に輝いた日本ハムは規定投球回に到達した投手が有原航平のみだが、侍ジャパン選出された大谷翔平、増井浩俊、シーズン後半から先発に定着した高梨裕稔、加藤貴之と駒は揃っている。
一方で、ヤクルト、中日、西武の3球団は、離脱者の影響などもあり、昨季は先発をそろえることに腐心した。その中でもヤクルトは、規定投球回に到達した投手は小川泰弘のみで、チーム先発防御率も12球団ワーストの4.96。実績のあるベテラン・石川雅規、館山昌平、昨季FAで獲得した成瀬善久、サブマリン・山中浩史、故障から復活した由規と頭数はいるが、1年間ローテーションを守れるかは未知数だ。
19年ぶりに最下位に沈み08年以来、規定投球回の到達者なしに終わった中日も、苦しいシーズンを過ごした。今季の柱として期待された大野雄大、若松駿太が期待に応える働きを見せる事ができず、吉見一起が孤軍奮闘した印象だ。現状ではルーキーの小笠原慎之介、今ドラフトで交渉権獲得した柳裕也(明治大)といった若手に期待しなければいけないことを考えると、山口、岸は魅力的な選手だろう。
西武もFA権行使を表明した岸が移籍した場合、かなりの痛手となる。今季の規定投球回到達者は菊池雄星だけ。中日と同じように高橋光成、多和田真三郎といった若手の底上げがなければ、先発陣の苦戦が予想されるだけに、是が非でも岸には残留してもらいたいところ。
FA権行使を表明した岸と山口には、それぞれ楽天や巨人が獲得に乗り出すと言われているが、その他にも手を挙げる球団はは現れるだろうか。明日10日にFA宣言をした選手が公示され、11日から交渉解禁となる。
規定投球回に到達した投手
※ チーム名のとなりの()はチーム先発防御率【パ・リーグ】
・日本ハム(3.25)
有原航平
22試 11勝9敗 156回 防2.94
・ソフトバンク(3.13)
武田翔太
27試 14勝8敗 183回 防2.95
千賀滉大
25試 12勝3敗 169回 防2.61
和田毅
24試 15勝5敗 163回 防3.04
・ロッテ(3.66)
涌井秀章
26試 10勝7敗 188回2/3 防3.01
石川歩
23試 14勝5敗 162回1/3 防2.16
スタンリッジ
27試 8勝8敗 162回 防3.56
・西武(4.10)
菊池雄星
22試 12勝7敗 143回 防2.58
・楽天(4.11)
則本昂大
28試 11勝11敗 195回 防2.91
美馬学
26試 9勝9敗 155回 防4.30
塩見貴洋
24試 8勝10敗 148回 防3.89
・オリックス(4.18)
ディクソン
27試 9勝11敗 171回1/3 防4.36
西勇輝
26試 10勝12敗 165回1/3 防4.14
金子千尋
24試 7勝9敗 162回 防3.83
【セ・リーグ】
・広島(3.29)
ジョンソン
26試 15勝7敗 180回1/3 防2.15
野村祐輔
25試 16勝3敗 152回2/3 防2.71
黒田博樹
24試 10勝8敗 151回2/3 防3.09
・巨人(3.37)
菅野智之
26試 9勝6敗 183回1/3 防2.01
田口麗斗
26試 10勝10敗 162回 防2.72
・DeNA(3.76)
石田健大
25試 9勝4敗 153回 防3.12
井納翔一
23試 7勝11敗 151回2/3 防3.50
・阪神(3.43)
メッセンジャー
28試 12勝11敗 185回1/3 防3.01
藤浪晋太郎
26試 7勝11敗 169回 防3.25
岩貞祐太
25試 10勝9敗 158回1/3 防2.90
能見篤史
26試 8勝12敗 147回1/3 防3.67
・ヤクルト(4.96)
小川泰弘
25試 8勝9敗 158回 防4.50
・中日(3.95)
規定投球回到達者なし