糸井が阪神へ移籍
オリックスからFA宣言した糸井嘉男が阪神へ移籍した。今回阪神へ移籍した糸井のように、パ・リーグからセ・リーグの球団にFA移籍した野手は多い。
セとパで活躍した2人のスラッガー
07年に巨人へ移籍すると、主に3番打者として打率.313、31本塁打、88打点と、パ・リーグ時代と変わらぬ打棒を発揮し、前年に続いて2年連続でMVPを獲得。08年以降も不動の3番打者として活躍し、09年にはシーズン自己最多となる107打点を挙げた。統一球が導入された11年以降は成績を落としたが、それまでの4年間はチームの主軸として文句なしのパフォーマンスを披露した。
西武時代の02年、それまでの捕手と外野手での併用から外野手一本に絞った和田は、30歳にしてレギュラーの座を獲得。05年には首位打者のタイトルを獲得するなど、チームの主軸として活躍。しかし、07年オフにFA宣言をして憧れの中日へ移籍した。
中日移籍後は、10年に打率.337、39本塁打、93打点をマークしリーグ優勝に貢献。統一球が導入された11年は打率.232と苦しんだが、翌年から復調した。15年には史上最年長で通算2000安打を達成し、同年に惜しまれながら現役を退いている。
当然苦しむ選手も……
一方、思うような成績を残せなかったケースもある。01年オフに地元・関西の阪神にFA移籍で入団した片岡篤史は、98年に日本ハムで最高出塁率のタイトルを獲得し、00年には打率.290、21本塁打、97打点をマーク。パを代表する打者となったが、阪神加入1年目は打率.228と苦しんだ。
18年ぶりにリーグ優勝を果たした03年は、打率.296と復調したものの、規定打席には到達しなかった。すると05年には、それまでセカンドだった今岡誠がサードにコンバートされたこともあり出場機会が減少。06年に現役を引退した。
これまでパ・リーグの日本ハム、オリックスでプレーしてきた糸井は、初めて挑戦するセ・リーグという舞台でも輝きを放つことができるのか…。世代交代を図っているチームの中で、経験豊富な糸井が果たす役割は大きい。
パ・リーグからセ・リーグへFA移籍した野手
【1993年オフ】
石嶺和彦(オリックス → 阪神)
【1994年オフ】
金村義明(近鉄 → 中日)
【1996年オフ】
清原和博(西武 → 巨人)
【2001年オフ】
片岡篤史(日本ハム → 阪神)
【2006年オフ】
小笠原道大(日本ハム → 巨人)
【2007年オフ】
和田一浩(西武 → 中日)
【2009年オフ】
橋本将(ロッテ → 横浜)
【2010年オフ】
藤井彰人(楽天 → 阪神)
森本稀哲(日本ハム → 横浜)
【2012年オフ】
日高剛(オリックス → 阪神)
【2013年オフ】
片岡治大(西武 → 巨人)
【2014年オフ】
大引啓次(日本ハム → ヤクルト)
【2015年オフ】
脇谷亮太(西武 → 巨人)