ソフトB・五十嵐はプロ入り後全てリリーフ
プロ入り後、通算500試合登板以上登板しながら、一度も先発を経験したことがない現役の投手がいる。
その一人が、日本通算708試合登板の五十嵐亮太(ソフトバンク)だ。五十嵐はヤクルトでプロ入り後、2年目の99年4月20日の中日戦で一軍初登板を果たすと、同年36試合に登板。03年と04年には2年連続60試合以上登板するなど、長年ヤクルトのブルペンを支えた。
09年オフにFAでメジャーに挑戦すると、メッツ、ブルージェイズ、ヤンキースの4球団でプレーし、メジャー通算83試合に登板したが、ここでも全てリリーフ登板だった。
13年からプレーするソフトバンクでも、サファテに繋ぐセットアッパーとして、14年と15年のリーグ優勝・日本一に大きく貢献した。五十嵐は日本とメジャーを合わせる、758試合リリーフ登板となっている。
ちなみに今オフ参加しているメキシコのウインターリーグでは、先発を務めている。現地時間16日に行われた試合では、8回を1安打12奪三振、無失点と好投した。
【五十嵐亮太の通算成績】
日:708試 54勝37敗70S 防2.95
米: 83試 5勝 2敗 0S 防6.41
近年は苦しむも長年チームを支えたハムの元・守護神
通算527試合に登板する日本ハムの武田久も、プロ入り後全てリリーフ登板だ。
武田久は02年ドラフト4位で日本ハムに入団すると、4年目の06年にセットアッパーに定着し、最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得。
09年からは抑えに転向し、3度のセーブ王に輝いた。近年は故障や不振で精彩を欠いたシーズンが続いているが、リリーフのスペシャリストと呼べる存在だ。
【武田久の通算成績】
527試 31勝30敗167S 防2.59
プロ9年目で初のタイトル獲得
今季、自身初となる最優秀中継ぎのタイトルを獲得した日本ハムの宮西尚生も、通算522試合全てリリーフ登板。
宮西は07年の大学生・社会人ドラフト3位指名を受けて日本ハムへ入団。1年目の08年から50試合に登板。2年目の09年から勝ちパターンに組み込まれるようになり、12年から3年連続で30ホールドをマークし、14年はリーグ3位の41ホールドを記録した。デビュー以来9年連続で50試合登板を継続中と、球界を代表するセットアッパーだ。
【宮西尚生の通算成績】
523試 24勝21敗3S 防2.37
ちなみに日本歴代3位の904試合に登板する岩瀬仁紀(中日)は1度、日本新記録となる9年連続60試合登板の山口鉄也(巨人)は2度先発登板がある。