コラム 2015.03.17. 12:20

現監督たちが主力だった“王者・西武” 90年代に渋く活躍した西武V戦士は…

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現役時代西武でプレーし今季からソフトバンクの監督を務める工藤公康監督©BASEBALLKING
工藤公康,

『俺たちの時代』を語りつくそう~90年代に渋く活躍した西武V戦士ランキング~


 今シーズンから監督に就任した工藤公康(ソフトバンク)と大久保博元(楽天)をはじめとして、伊東勤(ロッテ)、それに田辺徳雄(西武)を加えた4人の監督は、みな黄金時代の西武でプレーした経験のある面々だ。この他にも、昨年までソフトバンクの監督をしていた秋山幸二がいて、2013年まで西武の監督を務めた渡辺久信も含めると、当時のレオ軍団がいかに強力だったかを改めて実感することができる。

 しかし、上記のメンバーをチームの“核”的な選手だったとすれば、脇を固める役割がまた揃っていたのも西武の強みであった。そこで、今回はむしろ渋く活躍した西武のV戦士たちにスポットを当てトップ3を厳選して紹介しよう。


阪神から移籍して安定感出た吉竹 競争の激しい外野の「ひと枠」で存在示す


 まず、第3位は吉竹春樹だ。田尾安志(元中日他)とのトレードで阪神から西武に移籍してきた吉竹は、1987年から西武でプレーしている。それから、1995年一杯で引退するまでの9シーズンの多くを1軍で過ごした。阪神時代は俊足を武器とした左打ちの若手外野手というイメージだったが、西武に来てから足はそこそこに。むしろ失敗の少ない安定感あるプレーに徹した様子であった。当時の西武は先発メンバーのほとんどが優秀な選手で固定されており、唯一、空きがあったのは基本7番レフトのみ。その一枠を巡って、笘篠誠治、安部理、森博幸、羽生田忠克、垣内哲也、大塚光二らとイス取りゲームのように争った。

その中で、吉竹は右投手時に数多く先発で出場するとともに、守備からの途中出場なども含めて貴重な存在として機能していた。1991年に108試合、1994年に101試合と、2度も100試合出場していたことが、チームでの信頼感の大きさを示している。引退後は阪神に戻り、多くの年数をコーチとして過ごしてきたが、2015年のシーズンからはBCリーグ・福井ミラクルエレファンツの監督として指揮を執る。


「野茂キラー」として名を馳せた笘篠 貴重なリリーフとして投げまくった橋本


 続いて第2位は笘篠誠治。先の吉竹のところで名前が登場しているが、もともと上宮高ではサードなど内野がメインだった。そのため、1993年までは登録も内野手だった。プロ入りは1983年からと古いが、高卒入団ということもあり、当時の西武若手は定番としていたアメリカ留学などを経て、本格的に1軍に定着したのは1986年のこと。以降は、主にセカントをメインとする内野と外野全般をこなすユーティリティープレイヤーとして、控えメインながらも無くてはならない存在となった。

 そして、90年代に入ると、誰もが打ちあぐんだ近鉄の野茂英雄を得意とする「野茂キラー」として活躍し、一躍その名が知られるようになった。元来、投手のクセを盗むのがうまい選手で、野茂に対しては、ストレートと決め球のフォークを見抜いていたという。1997年まで、控えとしては破格に近い15年間をすべて西武での現役で過ごし、引退後はコーチへ。そのクセを見抜く眼力により、ベースコーチとしても10年間在籍したあと、中日、ソフトバンクを経て、今年から楽天へ。裏方としても貴重な役目を担っている。

 そして、栄えある第1位は一転して投手へ。小柄な左腕の橋本武広に送りたい。吉竹、笘篠とは若干時代がズレる90年代後半にショートリリーフとして大活躍を見せた。橋本はダイエーでプロのキャリアをスタートさせたが、1993年オフの西武・秋山幸二、渡辺智男、内山智之とのトレードで佐々木誠、村田勝喜とともに西武へ移籍。飛び跳ねるような躍動感ある投法で、主にパ・リーグの左の強打者相手に臆することなく、ストレートと武器のスライダーを投げ込んだ。1995年から2001年まで7年連続50試合以上登板する馬車馬のような働きで90年代の西武を支え続けた。

●90年代渋く活躍した西武選手ランキングの通算成績

1位 橋本武広
通算:560試 12勝22敗30S 防3.71

2位 笘篠誠治
通算:884試 率.256 本18 点121

3位 吉竹春樹
通算:1128試 率.261 本34 点189

文=キビタキビオ

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