コラム 2015.06.29. 11:45

連敗といえば「あのとき」のロッテ  98年ロッテ18連敗時の主力選手ランキング

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熱い声援で選手を後押しするロッテファン [Getty Images]
2006 World Baseball Classic - Day 2

上には上がいる? 球史に残る連敗記録を作った1998年のロッテ


 交流戦までの間、今季のプロ野球を盛り上げていたDeNAが12連敗を喫した。結果的に、セ・リーグはむしろ大混戦となったが、多くの場合、大きな連敗をすればチームはどん底に落ちる。当然、明るい話題とはいえないだろう。

 ところで、1「連敗」といえば、ロッテの18連敗を語らずにはいられない。1998年6月13日から始まった悲劇は、引き分けひとつ挟んで延々7月8日まで続き、現在もプロ野球記録となっている。この負の金字塔に想いを馳せながら、連敗中に出場していた選手を選んでランキングにして紹介したい。


深刻なリリーフ不在の状況により 酷な状況での登板が多かった竹清


 カウントダウン方式で4人の選手をピックアップしてみた。

 まず第4位は竹清剛治だ。三菱自動車京都からドラフト2位で入団し、本格右腕の即戦力として期待されたが、1年目の1997年は3勝10敗と大きく負け越し。2年目の1998年は中継ぎにまわり、ロングリリーフや競ったゲーム展開の中盤以降に積極的に起用された。18連敗中は、6月18日の近鉄戦では延長11回に吉岡雄二からサヨナラホーマーを被弾。24日の西武戦でも延長11回にサヨナラ負けを喫するなど、3敗を負っている。

 1990年代のロッテといえば、河本育之と成本年秀の左右のダブルストッパーの印象が強い。だが、成本は故障で1997年から戦線離脱。頼みの綱だった河本も1998年は開幕直後に故障して、5月には一軍にいなかった。連敗期間中に延長戦が深まると竹清が起用されていたのは、当時のロッテがリリーフ陣のコマ不足に苦しんでいたことを示している。

 吉田篤史、藤田宗一、小島弘務といったカードをすべて切ってしまい、なお同点という状況で竹清を登板させざるを得なかったのは、むしろ酷な話であった。この状況を打開するため、首脳陣は黒木知宏の一時的なリリーフ転向に踏み切ることになる。


不振から脱した初芝、粘投際立つ小宮山 そして1位は当然、あの悲劇の投手に


 続く第3位は、野手代表として初芝清とした。1995年の打点王は、1996年、1997年と低迷していたが、1998年は4番・フランコ(現BCリーグ石川)、5番・キャリオンに続く6番打者として奮闘した。初芝に限らず、18連敗中のロッテ打線は決して不調というわけではなく、何度か打撃戦になったことがあったが、そのときはことごとく投手がひっくり返された。逆に投手が粘投しているときは、あと一本が出ず。まさに「攻守がかみ合わない」展開に苦しんだ。

 その“粘投”を演出していた投手として、当時バリバリのエースだった小宮山悟を第2位としたい。冷静沈着で類まれな投球術を誇る小宮山は、18連敗の中で早期KOされたのは連敗の出発点となった6月13日の近鉄戦だけ(5回5失点)。以降は、終盤まで我慢の投球で試合を作った。そして、連敗を脱出した7月9日のオリックス戦では6失点ながら完投。エースの存在感を示した。
 
 そして第1位は……この人しかいないだろう。「ジョニー」の愛称で親しまれた黒木知宏である。プロ野球記録となってしまった17連敗目を喫したオリックス戦での先発登板で、2点リードしたまま9回2死2ストライクという「あと1球で連敗脱出」までこぎつけながら、プリアムに同点弾を浴びた悲運の右腕。マウンドで立ち上がれなくなり、号泣しながらマウンドを降りるシーンは、当時のファンなら今なお鮮明に思い出せるのではないだろうか。

 竹清のところで述べたが、黒木は連敗期間中に、流れを食い止めるため、一時抑えに回っている。ところが、救援にことごとく失敗。そこで、再び先発に戻るために中10日空けて再調整し、この日は意を決しての登板だった。当時も被弾後の黒木の姿に、「まだ同点なのに意気消沈してしまうのはいかがなものか?」と物議をかもしたが、それだけ決死の覚悟で挑んでいたのだろう。

文=キビタキビオ(きびた・きびお)

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