数々の球団で斬新なユニフォームデザインを手掛け、多くの野球ファンから支持を集めるグラフィックデザイナー・大岩 Larry 正志。
野球をこよなく愛し、自らも熱狂的な野球ファンである大岩氏が、昨年に続いて今年も野球の本場・アメリカを訪れた。
第1弾は、オールスターゲームが開催されたシンシナティ編。お祭りに沸く現地で見えたものとは…
昨年初めてアメリカを訪れた大岩氏が、今年も野球の本場・アメリカへ。まずはオールスターゲームが開催されたシンシナティを訪れた。
シンシナティは日本からの直通便がないため、シカゴで乗り換え、その後、約1時間のフライトで到着する。空港では早速、オールスターゲームのロゴがあちこちに見られ、オールスターの開催がその街にとって、どれだけ楽しみな祭典なのかが感じられる。
ちなみに、オールスターゲームのロゴは毎年ゲーム終了直後に翌年のものが発表され、次の開催地は1年間その時を楽しみに待つ、という仕組みになっている。
日本のオールスターは開催日だけ、しかも入場チケットを持った人だけが楽しめるものになっているが、アメリカでは全く違う。
開催1週間前から、球場の回りではブロックパーティーが行われ、街のホールではファンフェスタも開かれる。街全体が文字通りお祭りムードとなる。
街だけでなく、本場のファンにかかればバイクもこの通り。シートはグローブの皮でできているという。
今回は試合前日の練習兼ホームランダービーから訪れたが、ブロックパーティー会場はシンシナティを本拠地とするレッズのチームカラーである赤を身にまとったファンで溢れかえっていて、お酒を片手に屋台や野球アトラクションのブースが楽しめる。
そして、オールスター当日は、街中が盛り上がっているのはもちろんだが、なんと選手が滞在しているホテルから球場までを封鎖し、そこにレッドカーペートを敷き詰め、出場選手が一人一台づつトラックに乗ってファンの前を通って球場入りするというパレードが行なわれる。
プレーボールまでは、大きなホールで行われていたファンフェスタへ。これは要は野球の見本市なのだが、その規模が凄い。野球用品メーカーなどがブースを出したりしているのだが、バッティングセンターや内野くらいの小さなグランドを作ってしまい、子供も大人も実際にプレーをできるようになっているのだ。
その他にもいろんな野球グッズを購入できたり、ベースボールカードメーカーのブースでは、自分のカードを作る事ができたりもする。
もちろん、我が街のチームであるシンシナティ・レッズの歴史にも触れられるなど、とにかくいろいろな形で「ベースボール」を楽しむ事が、試合のチケットを持っていなくてもできるのだ。
会場となるグレートアメリカン・ボールパークは、川沿いというロケーションや球場内の細かなデザインも楽しめるスタジアムで、カップ受けなどにも遊び心が隠れている。
それにしても、前回の観戦記でも書いた事だが、メジャーリーグはチケットのデザインが本当に良い。ただでさえ貴重なチケットだが、絶対に保管したくなる。これは日本の野球界も見習いたいところだ。
このように、いろんなアトラクション、行事、イベント、そしてデザインなど...。さまざまな面から野球ファンも、そうでない人も楽しませてくれるメジャーのエンターテイメント性の高さは素晴らしい。子供の頃に自分の街でこんな事があったら、絶対に野球ファンになることは間違いないだろうと思う。
次回2016年はサンディエゴでの開催だが、もちろんすでにロゴも発表され、そのお祭りを待ちわびている。
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大岩 Larry 正志
グラフィックデザイナー/ボイスアクター
ONE MAN SHOW代表。
多数のグラフィックやロゴ、CDジャケットから、
2008年の埼玉西武ライオンズ交流戦用、
2009年の福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」用の各ユニフォームとグラフィック、
2010年にリニューアルされた名球会のユニフォームとロゴ、
2012年からは楽天イーグルスの「TOHOKU GREEN」のユニフォームやチャンピオンロゴデザインなどをデザイン。
2015年には、初めてのセ・リーグチームとなる東京ヤクルトスワローズのCREWユニフォーム、TOKYOユニフォームのデザインも担当。
http://www.oneman-show.com
野球をこよなく愛し、自らも熱狂的な野球ファンである大岩氏が、昨年に続いて今年も野球の本場・アメリカを訪れた。
第1弾は、オールスターゲームが開催されたシンシナティ編。お祭りに沸く現地で見えたものとは…
大岩 Larry 正志のメジャーリーグ観戦記 ~シンシナティ編~
シンシナティは日本からの直通便がないため、シカゴで乗り換え、その後、約1時間のフライトで到着する。空港では早速、オールスターゲームのロゴがあちこちに見られ、オールスターの開催がその街にとって、どれだけ楽しみな祭典なのかが感じられる。
ちなみに、オールスターゲームのロゴは毎年ゲーム終了直後に翌年のものが発表され、次の開催地は1年間その時を楽しみに待つ、という仕組みになっている。
試合をたのしむのではなく、「オールスター」をイベントとしてたのしむ!
日本のオールスターは開催日だけ、しかも入場チケットを持った人だけが楽しめるものになっているが、アメリカでは全く違う。
開催1週間前から、球場の回りではブロックパーティーが行われ、街のホールではファンフェスタも開かれる。街全体が文字通りお祭りムードとなる。
街だけでなく、本場のファンにかかればバイクもこの通り。シートはグローブの皮でできているという。
今回は試合前日の練習兼ホームランダービーから訪れたが、ブロックパーティー会場はシンシナティを本拠地とするレッズのチームカラーである赤を身にまとったファンで溢れかえっていて、お酒を片手に屋台や野球アトラクションのブースが楽しめる。
そして、オールスター当日は、街中が盛り上がっているのはもちろんだが、なんと選手が滞在しているホテルから球場までを封鎖し、そこにレッドカーペートを敷き詰め、出場選手が一人一台づつトラックに乗ってファンの前を通って球場入りするというパレードが行なわれる。
プレーボールまでは、大きなホールで行われていたファンフェスタへ。これは要は野球の見本市なのだが、その規模が凄い。野球用品メーカーなどがブースを出したりしているのだが、バッティングセンターや内野くらいの小さなグランドを作ってしまい、子供も大人も実際にプレーをできるようになっているのだ。
その他にもいろんな野球グッズを購入できたり、ベースボールカードメーカーのブースでは、自分のカードを作る事ができたりもする。
もちろん、我が街のチームであるシンシナティ・レッズの歴史にも触れられるなど、とにかくいろいろな形で「ベースボール」を楽しむ事が、試合のチケットを持っていなくてもできるのだ。
いよいよ球場へ...
会場となるグレートアメリカン・ボールパークは、川沿いというロケーションや球場内の細かなデザインも楽しめるスタジアムで、カップ受けなどにも遊び心が隠れている。
それにしても、前回の観戦記でも書いた事だが、メジャーリーグはチケットのデザインが本当に良い。ただでさえ貴重なチケットだが、絶対に保管したくなる。これは日本の野球界も見習いたいところだ。
このように、いろんなアトラクション、行事、イベント、そしてデザインなど...。さまざまな面から野球ファンも、そうでない人も楽しませてくれるメジャーのエンターテイメント性の高さは素晴らしい。子供の頃に自分の街でこんな事があったら、絶対に野球ファンになることは間違いないだろうと思う。
次回2016年はサンディエゴでの開催だが、もちろんすでにロゴも発表され、そのお祭りを待ちわびている。
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大岩 Larry 正志
グラフィックデザイナー/ボイスアクター
ONE MAN SHOW代表。
多数のグラフィックやロゴ、CDジャケットから、
2008年の埼玉西武ライオンズ交流戦用、
2009年の福岡ソフトバンクホークス「鷹の祭典」用の各ユニフォームとグラフィック、
2010年にリニューアルされた名球会のユニフォームとロゴ、
2012年からは楽天イーグルスの「TOHOKU GREEN」のユニフォームやチャンピオンロゴデザインなどをデザイン。
2015年には、初めてのセ・リーグチームとなる東京ヤクルトスワローズのCREWユニフォーム、TOKYOユニフォームのデザインも担当。
http://www.oneman-show.com