コラム 2015.10.12. 09:00

「離島のエース」から「サンデー祐太」へ ロッテ・大嶺祐の球歴とは?

プロ9年目で先発定着、CS進出に貢献した右腕!


 2015年のペナントレースは全日程終了。ソフトバンクが独走したパ・リーグも、3位争いは熾烈だった。最後はロッテが西武をわずかに上回ってCS進出決定。ロッテは2005年、2010年と「5年周期」で日本一になっており、ファーストステージからの下克上を狙う。

 そこで期待されているひとりが、先発の一角を担う大嶺祐太だ。9年目の今季は、4月末から先発ローテーションに入り、24試合に登板して8勝7敗、防御率3.17。キャリアハイの数字を残している。

 大嶺は1988年6月生まれの27歳。田中将大(ヤンキース)、前田健太(広島)、坂本勇人(巨人)ら逸材そろう「88世代」である。沖縄県の離島・石垣島に生まれ育ち、幼い頃から漁師だった祖父の船に乗り、深い海で泳いでいたそうだ。

 海で泳ぎ、野山を走り回る子どもたちのリーダーだった大嶺は、仲間を率いて少年野球チーム「八島マリンズ」に入団。しかし、全国大会をめざす厳しい練習についていけず、平気で練習を休む日々。本格的に野球に取り組むようになったのは、3年生の夏からだったという。高校まで指導を受けることになる伊志嶺吉盛監督の下、5年生まで捕手。6年生から本格的に投手になった。コントロール抜群で、四球は1試合1~2個程度。大人並みの猛練習で鍛え上げられた「島っ子」のチームは、圧倒的なスコアで沖縄県大会優勝。全日本学童軟式野球大会に出場した。

 中学生になると、硬式の「八重山ポニーズ」に入団。アメリカに本部があるポニーリーグには世界大会があり、2年生のとき、チームは世界大会3位。しかし、肩を痛めた大嶺はほとんど投げることなく、主にショート。守備と打撃でチームに貢献した。3年生で、ポニーリーグ日本選手権大会優勝。短いイニングを投げるリリーフ投手として、夏のジャイアンツカップ(硬式リーグが一堂に会する全国大会)にも出場した。

 中学卒業後は、「ずっと一緒にやってきた仲間と伊志嶺監督の下で野球をやりたい。石垣島から甲子園に行きたい」と八重山商工高校へ。しかし、入学試験に失敗。1年間、定時制に通うことになった。2年生から仲間のいる全日制に移ったが、右肩痛などもあって、野球に気持ちが向かない日々が続く。育ての親である祖父が「野球をやめるのは許さんぞ!」と一喝し、なんとか野球部につなぎとめたという。

 転機となったのが、3年春の甲子園だった。優勝した横浜高校(神奈川)に2回戦で敗退。「やる気がなく自覚に欠けていた自分のせいで負けた」と一念発起。チームを夏の甲子園へと導いた。「ハンカチ王子」に湧いた2006年夏の甲子園では、3回戦で智弁和歌山高校に負けたが、「上でもできる」という自信を得たという。


「離島のエース」から「サンデー祐太」へ!


 2006年秋の高校生ドラフトでは、ソフトバンクとロッテが1巡目指名。バレンタイン監督(当時)がクジを引いたロッテが交渉権を獲得した。知らない土地に行く不安は強かったというが、「プロでやりたい」という気持ちが勝ち入団。球団は投手として27年ぶりの背番号1を用意。「離島のエース」への期待の高さを示した。

 プロ初勝利は2年目の2008年、7月24日の日本ハム戦。故郷・石垣島から約2800キロ離れた札幌ドームで、ダルビッシュ有(現・レンジャーズ)との投げ合いを制した。翌2010年には3歳下の弟・翔太がロッテに入団。兄弟選手誕生と話題になった。

 しかし、5年目の2011年6月、右肩痛を発症。投球練習もできない状態でシーズンを終えた。翌2012年は一軍登板なし。思うように投げられないリハビリ期間中、徹底的に下半身を強化したという。地道な努力が実を結びはじめ、2013年、3年ぶりの一軍勝利を完封で飾る。2014年は一軍で13試合に投げ、3勝4敗。イースタンリーグ最高勝率、優秀選手賞を獲得した。

「短いイニングが向いている」という意見も多く聞かれるなか、今季は中継ぎでの起用が決まっていた。しかし、先発投手の頭数が足りず、4月26日の楽天戦、今季2戦目の登板から先発転向。9月6日の西武戦まで日曜日に登板するローテーションを守り、「サンデー祐太」と呼ばれるように。かつての大エース・村田兆治の「サンデー兆治」、小野晋吾の「サンデー晋吾」に続く呼び名を、「光栄です」と素直に喜んだ。

 5月10日の西武戦では、セカンドとして今季初スタメンの弟・翔太が攻守に活躍。初の「兄弟お立ち台」が実現した。そして、10月3日、CS出場に王手をかけた楽天戦では、7回無失点で勝利に貢献。勝ち星はつかなかったが、お立ち台に呼ばれ「明日も勝ってくれると思うので、応援頑張ります」と笑顔を見せた。

 高校3年の春まで「やる気もなく自覚に欠けていた」才能あふれるエースが、プロの世界に飛び込んだ。故障という挫折を経て自らを鍛え直し、力で押すだけでなく変化球でストライクを取り、打たせて取ることもできる大人の投手へと成長。「試合を作ることが優先。その結果、勝ち星がついてきていると思います」と話す。

 10日から始まったCSファーストステージの舞台は、プロ初勝利をあげた札幌ドーム。「サンデー祐太」の登板はあるだろうか。

文=平田美穂(ひらた・みほ)

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