コラム

アジアウインターリーグから来季のブレイク候補を占う

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昨年のウインターリーグで飛躍のキッカケを掴んだ阪神・岩貞祐太(C)KYODO NEWS IMAGES

若手選手の登竜門!


 11月25日、台湾で「2016アジアウインターベースボールリーグ(AWB)」が開幕した。

 日本からはNPBイースタン選抜、ウエスタン選抜の2チームが参戦。台湾プロ野球選抜、中華台北トレーニングチーム、欧州選抜、そして韓国プロ野球選抜の計6チームが12月18日の優勝決定戦を目指して火花を散らす。


 台湾のプロ野球連盟である中華職業棒球大連盟(CPBL)の主催で2012年からはじまった同リーグ。2014年は開催がなかったが、昨年から再スタートした。

 まだ4回目の開催とあって、あまり馴染みがないというプロ野球ファンも少なくないだろう。だが、秋季キャンプを終えた直後に実戦で腕試しができる場ということで、その意義は非常に大きい。


投手MVPから飛躍した虎の左腕


 実際、昨年のこの舞台での活躍を経て大きな飛躍を果たした選手もいる。阪神の左腕・岩貞祐太だ。

 岩貞は昨秋のキャンプで香田勲男コーチとともに取り組んだ「軸足にしっかり体重を乗せて真っすぐ捕手に向かって体重移動させるフォーム」を同リーグで実践。中継ぎで3試合、先発で2試合に登板し、17回で27奪三振をマーク。防御率0.53と圧巻の投球を披露して投手部門のMVPに輝いた。

 自らの成長に自信を深めた3年目左腕は、シーズンに入っても好調を維持。前年までの2年間はいずれも4点台だった防御率が、今シーズンは2.90と大きく向上した。

 夏場に入ると一時調子を落としたものの、シーズン終盤には5連勝をマーク。自身初の2ケタ勝利となる10勝を挙げ、9月には自身初の月間MVPも受賞。まさに飛躍の1年を送った。いまや、虎の先発ローテーションに欠かせない存在である。


若手野手の飛躍がチーム力の底上げにつながる


 もちろん優勝を目指して戦うのだが、若手育成が主な目的のリーグとあって、当然ながらレギュラーシーズンの一軍の試合よりレベルは落ちる。とはいえ、その中でも抜きん出た成績を残せるようなら、来年のブレイクが期待できると言っていいだろう。

 昨年の岩貞のような例もあり、ブレイクするレベルに達しているかどうかを測るための、ひとつの“試金石”にはなり得る。また、昨年まではNPBから1チームのみの参加であったが、今年は2チームに増加。その分、注目の選手も多い。

 1年目を終えたばかりのルーキーたちも多く名を連ねているが、なかでも注目は野手。吉田正尚(オリックス)や平沢大河(ロッテ)、広岡大志(ヤクルト)、オコエ瑠偉(楽天)ら、各チームが期待の若手野手を派遣している。

 一般的に投手と比べてプロ・アマの差が大きく、一軍に定着するまでに時間がかかると言われる野手。それだけに、彼らの飛躍いかんではチーム力の大きな底上げに期待できるのだ。

 果たして、今年も台湾経由でブレイクのきっかけを掴む選手が現れるか。来シーズンを占う意味でオフの大きな楽しみとなる。


文=清家茂樹(せいけ・しげき)

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